【freee佐々木】会計知識なんて「ゼロ」でいい

2018/6/22
誰もが最低限の財務・会計知識を持つべき──。そんな常識に敢えて一石を投じる男がいる。
freeeの佐々木大輔CEO(最高経営責任者)だ。
佐々木氏は、PEファンドやIT企業のCFO(最高財務責任者)を経て、グーグルに移籍し、そして今は会計ソフトを手がけるfreeeのCEOとして活躍している。財務・会計と、IT業界の両方を知り尽くしているからこそ、くっきりと見える「未来像」があるのだろう。
NewsPicks編集部は、そんな佐々木氏に、AI時代の「会計」の行く末について、独自の「未来予測」をうかがった。

「作業」の完全自動化が始まった

──会計のfreeeやマネーフォワード、人事管理のスマートHRなど、バックオフィス系のクラウド型ソフトウエアが広がっています。どこまで進化しているのでしょうか。
経理・会計の仕事は、大量の「作業」を伴います。小さい会社だと、領収書や請求書の入力をしないといけないし、会社の規模が大きくなると、入力作業に加えて、承認する作業も必要になります。中堅企業の経理担当者で、「今日は一日中、承認作業をしていた」と漏らす人も少なくありません。