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スピンを活用し、ひずみ方向検知に初成功 ― 柔らかいセンサー開発に道

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  • 大学 助教・材料/物性物理

    追記
    この研究は「逆磁歪(じわい)効果」と「巨大磁気抵抗効果」を組み合わせることで,ひずみ「量」だけでなく、ひずみ「方向」の検知を可能とする全く新しい磁性シートを創りました,という成果になります。非常に斬新なアイディアで,僕もおお!と唸りました。しかも柔軟なシート上に形成することで,きちんと工学的なウケの良さも狙っています。個人的には,このセンサ素子は素材的に簡単に壊れやすい(と思う)ので,ウェアラブルセンサには向かないと思うのですが笑

    今回の磁性積層材料は少々複雑で,それぞれ単一材料の特性と,それらを組み合わせたときに生じるマクロな現象を押さえることが重要です。下から順に,パーマロイ(FeNi),銅,コバルトがナノ膜厚で積層された構造を有しています。

    まずは,磁石を近づけたときに変化する材料自体のひずみ量を示す「磁歪定数」に着目しましょう。パーマロイは,この磁歪定数がゼロに近いことで有名な合金材料です。(厳密に言えば,Ni含有量が78.5%付近で磁歪定数と磁気異方性の両方がほぼ0になります。)一方で,コバルトは,他の磁石の中でも比較的大きな磁歪定数(と磁気異方性)を持っていることで知られています。そのため,ひずみを与えた際に,パーマロイ中の磁気特性は殆ど変化しませんが(歪み鈍感),コバルトは大きく変化する(歪み敏感)のが特徴です。

    ここで誤解しないように注意が必要です。磁石を近づけた場合に,その方向に磁化しやすいのはパーマロイであり,磁化しにくいのはコバルトということです。つまり,磁気記録媒体への応用に必要な,磁界を与えた際の応答性は上で述べた磁気異方性が重要なのですが,今回の「ひずみ」を加えた際の応答性は磁歪定数が重要となります。

    これらをナノ膜厚で積層した際に現れる現象が巨大磁気抵抗効果です。これは記事中で詳しい説明があるので省略します。

    以上をまとめると,これらの特性と現象をうまく組み合わせたスピンバルブと呼ばれる磁化応答の敏感度の差を利用した新しいセンサを創出しています。展望としては,検出感度が低いとのことですので,このフリー層のコバルトをもっと磁歪定数の大きな材料,例えば,FeGa(6-7倍)やFeCo(2-3倍)合金に置き換えれば,ぐんと感度は向上するでしょう。あとは成膜するときの結晶方位制御も重要です。

    追記おわり

    後ほど追記します。


  • セメントメーカー 研究員

    【恒例】
    Yamazakiさん待ちです。

    追記
    Yamazakiさん、いつもありがとうございます。
    私の肩書きも同じ材料屋ですが、専門は土木工学のため物理化学はちんぷんかんぷんです。
    素材のポテンシャルよりもむしろ、それを工学的にどう利用できるかを考えるのが好きなわけですが、そういった中でYamazakiさんのコメントが助けになります。
    お互いの素材愛についてはおそらくコメント欄じゃ語り尽くせないので、今度飲みにいきましょう。


  • ŌGIRI☆倶楽部 見習い/ BtoB企業 製品担当課長

    恒例 笑
    Yamazakiさん待ちです。⑵

    いつも教えてもらうばかりでスイマセン…


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