[13日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 横ばいで取引を終えた。エネルギー株などが売られた一方で、輸出関連株が買われた。米連邦公開市場委員会(FOMC)などの政策決定を控え、小動きだった。

出前アプリを運営するジャスト・イート<JE.L>が4.7%と大幅下落した。競合他社がサービスの拡充を打ち出し、競争激化への懸念から売られた。

石油大手のロイヤル・ダッチ・シェル<RDSa.L>とBP<BP.L>は1.1%と0.9%下落したが、原油価格が上昇に転じたことで下げ幅を縮めた。

一方、スイスの資源大手グレンコア<GLEN.L>は3.8%上昇した。コンゴで銅やコバルトの合弁事業で和解したことを好感した。

ポンド安の影響で、多国籍企業の酒造大手ディアジオ<DGE.L>やブリティッシュ・アメリカン・タバコ<BATS.L>などが値上がりした。

ロンドン株式市場:[.LJP]

<欧州株式市場> 小幅反発して取引を終えた。米政策金利の先行きを見極めようと、模様眺めの展開となった。

STOXX欧州600種指数<.STOXX>は0.19%上昇した。ドイツのクセトラDAX指数<.GDAXI>は0.38%上昇、英国のFTSE100種指数<.FTSE>はほぼ横ばいだった。

アパレル大手インディテックス<ITX.MC>は3.5%値上がりした。ユーロ高にもかかわらず、第1・四半期の利益率が改善したことが好感された。

STOXX欧州600種テクノロジー指数<.SX8P>は1.71%上昇した。オランダの決済サービス企業アジェン<ADYEN_w.AS>が上場して大幅に値上がりし、フィンテック業界の買いを誘った。

一方、出前アプリを運営する英ジャスト・イート<JE.L>が4.7%と大幅下落した。競合他社がサービス拡充を発表し、競争激化への懸念が広がった。

欧州株式市場:[.FJ]

<ユーロ圏債券> イタリア国債利回りが低下。ユーロ懐疑派のサボーナ欧州問題担当相がユーロ擁護の姿勢を鮮明にしたことで、同国のイタリアのユーロ圏離脱を巡る懸念が和らぎ、この日実施された国債入札は底堅い需要を集めた。

イタリアはこの日、56億3000万ユーロの国債を発行し、予想レンジの42億5000万─57億5000万ユーロの上限近辺となった。

サボーナ氏はこの日、外国メディアとの会合で、ユーロは「必要不可欠」とし、ユーロ圏を離脱する用意はないと語った。

同氏を巡っては前月、新政権の経済相に指名されたことが物議を醸し、政権樹立が難航していた。その後、大衆迎合主義(ポピュリズム)政党「五つ星運動」と極右政党「同盟」はサボーナ氏を経済相から外すことで合意し、連立政権は発足に至った。

イタリア2年債<IT2YT=RR>利回りは5ベーシスポイント(bp)低下の0.83%と、1%を割り込んだ。週初は1.13%、政局が混迷していた2週間前には2.73%近辺で推移していた。

イタリア10年債<IT10YT=RR>も5bp低下し、2.82%。独10年債<DE10IT10=RR> との利回り格差は235bpと、週初の268bpから縮小した。

他のユーロ圏債券利回りは横ばいから3bp低下。指標独10年債利回りは1.5bp低下し、0.48%。フランス10年債利回り<FR10YT=RR>は最大4%bp低下した。

4月のユーロ圏鉱工業生産が前月比0.9%減と、予想の0.5%減を超える落ち込みとなったことが材料視された。ただ、同日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、14日に欧州中央銀行(ECB)理事会を控える中、大きな動きは出にくかった。

ユーロ圏金融・債券市場:[DE/BJ]