コメント
注目のコメント
今日は、「服装の自由化」に関する以下の記事のコメントを元にお話ししてきました。
形式に縛られるのやめようぜ!パナも伊藤忠も服装自由化
https://newspicks.com/news/3079498/
職場では、性別に基づく服装等のルールが違うことがあります。
女性にはお化粧をしなさい、スカートを履きなさい、男性はピアスはダメといったような。
もちろん、業務上の理由がある場合もあるでしょう。しかし、例えば、清潔感のある服装をという理由なら、男女で異なるルールを適用する理由にはならないでしょう。
そして、トランスジェンダーの人たちにとっては、職場で生まれの性別に基づく服装規範を厳格に適用されると、自分らしくいられないことになり、苦痛になる場合があるでしょう。
都道府県労働局のいじめのあっせん事案を調査すると、女性に関しては、上司や同僚から、容姿・年齢・結婚(離婚等)などに関する発言があったと訴えるものが目立ちました。
内藤忍「職場のジェンダー・ハラスメント」
http://www.jil.go.jp/column/bn/colum0220.html
時として、性別に関連するこうしたルールは差別、性別に関する言動はハラスメントになり得ます。
連合調査では、こうしたジェンダー・ハラスメントを25%の人が受けているそうです。
連合(2017)「ハラスメントと暴力に関する実態調査」
https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/chousa/data/20171116.pdf
服装はそもそも、自己決定権の観点からも(憲法13条)、表現の自由の観点からも(憲法21条)、自由であるべきです。それを制約するには相応の理由が必要です。
また、服装に縛られることによって、労働者の生産性が低くなったり、人材が流出したりすれば、企業にとっても損ではないでしょうか。まずは一言。
NPなんですから、コメントにはNP掲載のURLを載せましょうよ…。
https://newspicks.com/news/3079498
パナソニックにいましたが、本社と地方はかなり雰囲気が違いました。和気藹々としたなかでの「うちの子」といった表現を規制するのは杓子定規ですね。当然、ガイドラインも作りましたが、あくまで当事者間の関係性に立脚すると考えます。
追記
内藤さんのリンク先が修正されていました。わかりやすい情報発信と迅速なご対応に感謝いたします。
そもそも憲法の私人間効力は限定されていますから、自己決定権を根拠に雇用主に理詰めでいくのは厳しいかもしれませんね。
服装の自由化という話、番組内でトランスジェンダーの議論が提起されていますが、それこそ服装で性別を規定するようで違和感を覚えますね。
実際にトランスジェンダーの方の事例を複数知っていますが、パンツスーツなど工夫されています。お手洗いの使用は、戸籍の性別にあわせるようにしました。個人の権利が尊重されるのは当然ながら、企業では一定の合理的制約を課さざるをえません。制服、お手洗い、更衣室などはその例です。
今回出たような法律論だけでは解決しないですし(説得力がない、多数派が不必要に不快な思いをする)、当人にもよい結果になりません。落としどころを探る他ありません。職場のハラスメントに関わる法律に詳しい内藤忍さんに、会社での服装の問題についてお話いただきました。
私自身は小学生時代に、なぜか親が黒いランドセルを買ってしまって、学校で「男女!」と囃し立てられたのが記憶に残ってます。身につけるものでまわりから勝手に判断されるのは、女性だけでなく男性にとっても理不尽ですし、窮屈ですよね。