【新浪剛史】僕が「サントリーの上場」を諦めた理由

2018/6/4
さかのぼること3年、2015年夏のこと。国内の証券会社にサントリーホールディングスから依頼が届いた。
「上場プランを作成して、提案して欲しい」
当時、サントリーはHDや米国子会社を、東京証券取引所やニューヨーク証券取引所に上場させる検討をしていた。国内最大の非上場企業であるサントリーからの依頼に、企業の上場アドバイザーを担う証券会社は、慌てて上場プランを作成したという。
ところがそれから半年を経て、上場話は消えてしまう。
「理由は定かではないですが、どんなに提案をしても、サントリーからの反応がなくなってしまいました」(証券会社幹部)
その時、サントリーに何があったのか。なぜ、上場案は消えて無くなったのか。
NewsPicks編集部はこの謎を解き明かすべく、上場のキーマンだった新浪剛史社長を直撃した。新浪社長の口から語られたのは、サントリーと創業家をめぐる、意外な真実だった。
新浪社長がサントリーに招かれた「真相」とともに、貴重なインタビューをお届けする。