「東京ガールズコレクション」が国連本部で開催される理由

2018/5/31
東京ガールズコレクション(以後、TGC)は「日本のガールズカルチャーを世界へ」をテーマとして2005年にスタート。ガールズマーケットに特化した国内最大級ファッションフェスタである。F1層(20〜34歳の女性)から圧倒的支持を受け、イベント認知度は94%を誇る。10年以上の間、進化を続けるビジネスモデルについて、慶應義塾大学大学院特任教授・小林一郎氏が分析する。
5月31日、TGCのファションセレモニーが、国連ニューヨーク本部で開催されます。
2015年9月、国連総会で「持続可能な開発目標(以後、SDGs)」が採択され、TGCはSDGsの啓発活動を継続的に行ってきました。今回、その拡散力を高く評価されたのが開催の理由です。
SDGsとは「誰も置き去りにしない」を基本理念に、国際社会が2030年までに目標の達成を目指しています。
「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」「人や国の不平等をなくそう」「質の高い教育をみんなに」「ジェンダー平等を実現しよう」など17の目標があり、途上国だけでなく日本などの先進国も達成に向けた取り組みを共有しているものです。
2017年7月17日、国連ニューヨーク本部にて、岸田文雄外務大臣とピコ太郎が子供たちとSDGsが目指す17の目標を示すポーズをとった(写真:The Asahi Shimbun/Getty Images)

「地方創生」で効果を発揮する

まず、TGCのグローバルでの評価の高さは「地方創生」分野への傾注です。