[フランクフルト 19日 ロイター] - ドイツ連銀のワイトマン総裁は、欧州中央銀行(ECB)の次期総裁に立候補する可能性を排除しない姿勢を示し、ECBの大規模な債券買い入れについて、近く終了を発表するべきだと指摘した。

独メディア・グループ、フンケに対し、インフレ率はECBの目標に近付きつつあると述べ、物価安定に関してドラギECB総裁よりも寛大な見解を示した。

ワイトマン氏は「ECBの最新の予測ではユーロ圏のインフレ率は2020年に1.7%になる見込みだ」とし、「私の見解ではこの水準はわれわれの物価安定の定義と一致する」と語った。

一方、ドラギ氏はこれまでに、そうした水準は2%をやや下回る水準に設定されているECBのインフレ目標と合致しないとの見解を示している。ECBのインフレ目標は数値で示されたことはないが、一般的に1.9%と解釈されている。

2019年終盤に任期満了を迎えるドラギ氏の後任候補として取り沙汰されるワイトマン氏が目標について異なる見解を示していることは、ECBの今後数年の緩和縮小ペースに影響する可能性がある。

ワイトマン氏は、ECB次期総裁のポストに関心があるかとの質問に対し、議論するのは時期尚早とした上で、理事会メンバー全員が立候補する可能性があると指摘した。

量的緩和(QE)プログラムである債券買い入れについては今年に終了するのが「妥当」だとし、金融政策の正常化を不必要に先送りするべきではないとの見解を示した。

「理事会の決定を予測することはしたくないが、近いうちに明確にし、終了日を発表することが賢明だと考える」と語った。