北朝鮮「一方的に核放棄強要なら米朝首脳会談再考」米をけん制
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アメリカはリビアの核開発をストップさせた時、リビアのどの施設でもアメリカが自由に立ち入り、査察させるように求め、その上でP1タイプ遠心分離機12基をはじめガス注入管、外部冷却機他主要部品と長距離ミサイルと関連部品、さらには研究文書2トン分をテネシー州オークリッジに移し、検証上全てを破壊しました。
これがアメリカの求める、『リビア方式』です。
なお、核を放棄したリビアのカダフィ大佐は、この6年後、アラブの春とNATO軍の介入によって滅ぼされました。
この歴史を知っている金正恩委員長が、ホイホイとそんな一方的な方式に乗るわけはなく、どのような交換条件を出して来るかが注目されていました。
最初から交換条件を出さずに、和平ムードを盛り上げて、相手が引くにひけないようにした後、条件を出すあたり、相変わらず北朝鮮の外交巧者ぶりが目立ちます。
もちろん、二度の訪中はこの辺りのシナリオの中国との調整でしょう。
まあ、当然アメリカもその程度は読んでいたはずなので、当然相応の対応をして来るはずです。
ここからがいよいよ外交の本番です。
また、今まで日本政府が静観していたのも、一部に言われるように蚊帳の外になっていた訳ではなく、アメリカと連携の上、当然のシナリオとして考えていたのではないでしょうか。北朝鮮の立場で考えれば、いわゆる「リビア方式」は避けたいわけだが、米国はボルトン補佐官を筆頭にして、北朝鮮に対して「リビア方式」を求めている。北朝鮮の談話の「一方的に核放棄強要」とは、要するに「リビア方式」のことであり、米国に対して「リビア方式」は勘弁してください、と言っている。
米国の対応を注視したいが、もし仮に米朝首脳会談が破談になった場合、米国の北朝鮮の「融和ムード」は一掃し、一気に軍事的な緊張が高まる。その場合困るのは米国ではなくて、北朝鮮なのだから、米国は北朝鮮の牽制に屈する必要は全くない。ボルトンさんを筆頭にトランプ大統領の周辺で、核兵器だけでなく化学兵器や中短距離ミサイルまで完全に破棄しろとか、PVIDとか、リビア式とか…北朝鮮に対する強硬な発言が続いているので、それに対するしっぺ返しで北朝鮮高官にも同じく強気な発言をさせたのでしょう。米朝当事者による交渉本番の前哨戦みたいなもの。
別に北朝鮮がいきなり一人で逆ギレしている訳ではない事には留意したいものです。(笑)