【決定版】孫正義が設計した、ニッポンの「天才工場」の舞台裏

2018/5/14
ソフトバンク創業者の孫正義が異才を育てるために設立した、「孫正義育英財団」のプロジェクト。第1期生として選抜された96人の児童や学生からは、どんなタレントが生まれるのか。稀代の実業家による「天才工場」の舞台裏を、孫の右腕であるソフトバンクの青野史寛・専務執行役員(孫正義育英財団理事)にすべて語ってもらった。

サラリーマンでは「遅い」

──孫さんが自分のお金を投じて財団を作り、天才を育てることに決めたきっかけは何でしょうか。
素晴らしい才能をもつ子どもたちを、孫正義が支援する。そのきっかけは、主に2つあります。
まず一つ目に、孫正義の後継者を育てるために作られた「ソフトバンクアカデミア」が起点になっています。
そこにはソフトバンク社外の人たちも参加しています。私たちはそこで「一体、優秀な人間というのはどこから生まれてくるのだろうか」という疑問にぶつかりました。
そして、その才能は、いつ頭角を現したのだろうかと。
そこから「長い旅」が始まりました。もしかして企業に入ってサラリーマンになった瞬間から、せっかくの才能が、薄れてしまうという困った仮説まで浮上したのです(笑)。