ユーザベースは2018年5月11日に、2018年第1四半期の決算発表を行った。今四半期では決算説明会を開催しないため、本記事では最新決算のハイライトおよび今後の展望をスライド形式に加えて、経営陣からの解説も交えながらお伝えする。
(スライド1-4ページは割愛した。完全版の決算説明資料PDFや決算短信は当社IRページからダウンロードください。)
当社グループの事業の柱であるB2Bの「SPEEDA」、B2Cの「NewsPicks」ともに着実に増収増益を達成いたしました。
2018年最初の第1四半期は、当社グループの主力事業であるB2Bの「SPEEDA」、B2Cの「NewsPicks」ともに着実に増収増益を達成いたしました。
連結売上の成長率は、グループ全体で前年比53%増となりました。通期の連結売上成長率は48%増の目標を立てていますので、順調に推移しております。
連結売上の成長率は、グループ全体で前年比53%増となりました。通期目標の連結売上成長率は48%増に対して、順調に推移しております。
SPEEDA事業において新規サービスである「entrepedia(アントレペディア)」、「FORCAS(フォーカス)」の各サービスに先行投資を行っておりますが、NewsPicksを含めた連結EBITDAは、売上成長以上の成長率58%増を実現しております。
SPEEDA、NewsPicksの両事業ともストック型ビジネスであるため年間を通じて尻上がりに売上高が増加いたします。したがって1Q時点での計画に対する進捗率22%は、概ね計画どおりでございます。
EBITDAは投資のタイミングにより影響を受けます。1Q時点での計画に対する進捗率は26%と計画より若干上振れていますが、下期に投資を控えているため、通期では概ね計画どおりの着地を見込んでおります。
EBITDA率は2013・2014・2015年に落ち込んでいますが、これはSPEEDAの海外事業と国内のNewsPicks事業立ち上げに投資した結果であり、意思をもって赤字といたしました。その後、2016・2017年にかけてSPEEDA事業、NewsPicks事業共に計画通り収益化しております。
既存ビジネスが損益分岐点を超え収益フェーズに入った事で、売上増加に伴いEBITDAも拡大し、収益性が向上しております。
SPEEDA事業につきまして2018年も着実にID数の成長を継続しております。1Qにおいては、グループ全体で86IDが純増いたしました。
当該増加数は、2017年度4Q(10月~12月)におけるID純増数143IDからは減少していますが、これは季節要因による例年の傾向であり、昨年と同じように期末にかけて獲得ペースが上がって行くことを見込んでおります。
SPEEDA事業はB2Bサブスクリプションのストック型ビジネスのため、毎月、継続的にID数を積み上げて行くことが重要です。前述の通り、毎月の着実なID数増加に伴い、売上高が前期比で36%増と順調に成長しています。なおSPEEDA事業にはSPEEDAサービスの他に新規サービスである「entrepedia(アントレペディア)」及び「FORCAS(フォーカス)」の各サービスを含めております。
SPEEDA事業のEBITDAは、前年比32%増の成長率です。
SPEEDAサービス単独では、前期比で順調にEBITDA額及びEBITDA率を向上させている一方、新規事業である「entrepedia(アントレペディア)」および「FORCAS(フォーカス)」の各サービスは先行投資のフェーズであり投資が順調に進んでいるため、SPEEDA事業トータルではEBITDA率は、前年とほぼ同水準となっております。
こちらは参考データとなります。SPEEDA事業のうち、投資フェーズである「entrepedia(アントレペディア)」および「FORCAS(フォーカス)」の各サービスを除いたSPEEDAサービス単独のEBITDAは2.1億円であり、前年比82%増の拡大をしております。
なお1Q時点におけるEBITDA率は25.7%となっておりますが、下期に投資を控えているため、年間着地見込に比しては高い水準の数字となっていると考えております。
NewsPicks事業の重要なKPIのひとつである有料課金ユーザー数は3月末時点で64,336人という結果となり、順調に増加しております。2Q以降、オリジナル動画コンテンツの本格展開、積極的なマーケティング活動の実施などを通じ、有料課金ユーザーの獲得ペースを上げて行きたいと考えております。
売上高は6.1億円となり前年比85%増と、引き続き高い成長率を実現しています。売上比率では、有料課金売上が約44%、広告売上が約48%、その他売上が約8%です。
その他売上には、「メイクマネー 起業家グランプリ2018」といったオリジナルコンテンツの外部プラットホームへの販売料などが含まれます。
有料課金に加え、ユーザー数やDAU(Daily Active Users)の増加に後押しされ、広告売上についても順調に増加しています。
売上増加に伴い、利益額も前期比で2倍を大きく超える成長を遂げています。なおマーケティング等、2Q以降に計画されている投資を考慮すると、1Q時点では年間計画に比して、利益率はやや高い水準となっております。
最後にNewsPicksの最新のトピックです。今夏に本社移転を計画しておりますが、先駆けて3月に、最大300人が収容できるイベントスペース「NewsPicks Roppongi」をオープンいたしました。これまで「NewsPicksアカデミア」などの各種イベントは外部のイベントスペースをお借りしていましたが、今後は自社施設で開催できるようになります。