【実例5人】W正社員、会社員起業家。「副業2.0」の働き方

2018/5/10
副業を報酬目当てではなく、スキル向上や、やりたいことをやるための機会として捉える人が増えている。本特集で「副業2.0」と定義した、新しい働き方を実践する人たちのリアルとは。
2社の正社員を兼業
今の会社の仕事も続けたいが、別の会社で新たな挑戦をしてみたい──。そう考えたとき、一般的には“転職”という選択肢を取るものだ。
だがその両方を同時に行う。それも両社とも正社員という雇用形態で──という離れ業を実現したビジネスパーソンがいる。
ランサーズとSNS事業を営むガイアックスの2社で正社員として働く蓑口恵美氏だ。
蓑口恵美(みのぐち・めぐみ)
ランサーズ地方創生担当。ガイアックスが事務局を務めるシェアリングエコノミー協会員。内閣官房シェアリングエコノミー伝道師。富山県南砺市生まれ。広報代理店を経て、ランサーズにて3年間で22の自治体と新しい働き方の事業を実施。2017年より、シェアリングエコノミーを推進するガイアックスにも参画。(撮影:遠藤素子)
3年前から勤めるランサーズでは、地方創生事業を立ち上げた。
「若者が都会に流出してしまう地域に雇用を作ることが仕事は天職だと思っています」
富山県の南砺市の農家の出身だ。本当は地元で暮らしたい思いが強かったが、「やりたい仕事や刺激をもらえる仲間は東京にいる」と断念し、そのことに憤りを感じてきた。
クラウドソーシングの仕組みを使えば、地元にいながらにして、生計を立てられる人が増えるとの思いから「地方創生を手がける」条件で入社した。
確たる結果も出してきた。鹿児島県奄美市と提携し、自治体の年間事業として予算を獲得。若者向けの職業訓練や意識改革の講座を開設し、1年間、講師役も務めた。
この取り組みの成功により3年間で22都市と提携し、自治体の予算で職業訓練を行ってきた。
「3日に1回は出張で、3カ月間で56都市を回ったこともある。そのくらい、この仕事にのめり込みました」
だが、地方を回るうち、ランサーズでは解決できない2つの課題に直面した。