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【森岡毅】USJを蘇らせた、数学マーケティングという「必勝法」
2018/5/5
日本のテーマパーク業界第2位のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)。その業績をV字回復させたマーケターとして知られているのが、森岡毅氏だ。
2010年にUSJを運営するユー・エス・ジェイに入社した森岡氏は、毎年入場料を値上げしながらも、年間800万人前後で停滞していた入場者数を、1460万人(2016年度)まで引き上げた実績を持つ。
なぜ、人々はUSJというテーマパークに吸い込まれるようになったのか。今回はその森岡氏に、マーケティングの「極意」を聞く。
「僕が言うのもおこがましいですが」と前置きしながらも明かしてくれた、森岡氏の「ディズニーをもっと伸ばすための戦略」も紹介しよう。
値下げで客数を増やすのは「敗北」
──テーマパークのマーケティングについて、まずは基本的な考え方を教えてください。
業界を問わず、マーケターの最重要任務は、「ブランドの強化」です。これがひいては「売上の最大化」につながるからです。
テーマパークの売上は「客数」✕「客単価」で決まります。
そのうち「客単価」は、主に「入場料」「パーク内の飲食費」「お土産代」の3つで決まります。
この「入場料」を高くしたら、「客数」は落ちる方向に動きます。逆に入場料を値下げすれば、客数が増えるのは当然です。しかし、値下げに手を出すのは、マーケターとしては「敗北」に等しいと思います。
一流のマーケターの仕事は、入場チケットの値上げと、客数のアップを両立させることです。消費者がブランドにより高い「価値」を感じていれば、「客単価」と「客数」の両方を伸ばすことは可能です。
ディズニーには取りづらい「作戦」
──USJの場合は、どんな作戦を取ったのですか。
私がいつも心がけているのは、「競合がなかなか真似できない戦略を取る」ということです。
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