【塩野×木村】上に立つ者が持つべき「嫌われる勇気」
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注目のコメント
大事なことは「適切に意思決定すること」であり、「嫌われること」ではないと思います。
時々自分がメンバーから嫌われていることのエクスキューズとして、「リーダーは時にメンバーから嫌われるような意思決定をしなければならない」という視点を持ち出す人がいます。
しかし、リーダーがメンバーから「好かれていること」はあらゆる場面で意思決定に伴う実行のコスト、具体的にはコミュニケーションやマネジメントの手間を減らします。
リーダーは「メンバーから嫌われるかもしれない意思決定をすること」と「メンバーに好かれることで実行力を高めること」の同時実現を目指すべきだと思います。
二項対立は一見分かりやすいですが、相反しやすい要素をORではなくANDで実現することが真の優位性になると考えています。”私利私欲ではなく、後世に自分が生きた証しとして残したいものは何なのか”、答えは自分の哲学も作り上げないと、なかなか見えてこないものだと思います。
私利私欲なく、自分の哲学に基づいて取り組むためには、現在推進されているワークライフバランスではなく、ワークライフインテグレーションでないと実現できないと思います。
https://www.fashionsnap.com/article/2018-04-24/worklife-integration/リーダーに必要なのは「大局観」だと最近つくづく思います。チェスでいえば盤面の全体を見て、また先を読むこと。私も社員時代そうでしたが、なぜリーダーがこんな判断をするのか、わからないことが時にありました。見ている視界と時間感が違うからです。
IGPI富山さんがよく「返り血を浴びる覚悟で」と言いますが、必要な判断であれば、反対分子に日和ってはいけないのだと思います。ただ最大限理解されるためのコミュニケーションは必要だし、本当の反対分子というのは実は一部です。それ以外の人に「嫌われる」必要はないとも思いますし、時に嫌われる勇気を持つことと独善的であることは異なる点には注意が必要です。
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たとえば人員を削減するなら、絶対に最高収益のときにやるべきなんです。再生局面でキャッシュが詰まっているときには、会社を去っていく人にお渡しできるお金が減ってしまいますからね。
また、今は収益が上がっていても、将来的にこの事業は縮小する可能性が高いとか、自社の中では傍流だから競合先の会社に買ってもらったほうが幸せではないか、ということもありえます。
こういう目線を経営トップが持っていないと、最終的に「なんだか皆が貧しくなりましたね」という結果になってしまうでしょう。
木村 まったくその通りだと思います。僕はそこに日本的経営における意思決定のパラドックスがあると思っています。実際、最高益のときに人員削減をやろうとすると、強い抵抗に遭うわけです。そのため、経営者が「自分の代でそういうことをしていいのか」といった、さまざまな感情的なものに引きずられ、実施の正しいタイミングを逃すと、もう時すでに遅しです。