【波頭×前田】圧倒的努力とハッタリ。人を巻き込む2つの武器

2018/5/1

リーダーに必要な「共感誘引力」

──突き抜ける人材になるためには、人柄は重要な要素でしょうか。
波頭 これから、人間の頭の良さの方はAIに取って代わられるようになりますから、人を巻き込む力量がますます重要になってきます。そうなると、人に好かれたり、引きつける魅力が今以上に問われるようになります。
「この人を支えたい」「この人のために頑張りたい」と思われたり、「この人と一緒に働きたい」と感じさせる力量です。
前田 現代は、経営者のようなリーダーからクリエイター、アイドルまで、求められる力がドンドン似てきています。重要なのは、“共感誘因力”。つまり、いかに巻き込む相手に「自分の物語」として感じてもらうかということです。
押しつけるのではなく、自分ごとにさせる力がまさに求められています。あるいは、圧倒的な結果を出すことで引っ張っていく。人を引きつける方法も、その2パターンになりそうです。
前田裕二(まえだ・ゆうじ)/SHOWROOM代表
早稲田大学政治経済学部を卒業後、外資系投資銀行に入社。北米の機関投資家を対象とするエクイティセールス業務などに従事する。その後、2013年にDeNA入社。同年に仮想ライブ空間「SHOWROOM」を立ち上げる。15年に当該事業をスピンオフ、SHOWROOMを設立し代表に就任。
波頭 ただ、AIに代替される賢さが全く不要になるかと言えば、そんなことはない。
現時点で、賢さがベースとなっている仕事は全ての仕事の半分くらいでしょう。数十年後に残るのは多くても5%ほどだろうけど、残った仕事をこなす希少性は、今よりも跳ね上がるはずです。

美意識がモチベーションを生む