新着Pick
228Picks
シェアする
pick
Pick に失敗しました

人気 Picker
実は、昨日の回で関根先生が『重要なのは「電気」と「水素」』とおっしゃっているのに、違和感がありました。

僕には、『明日の朝食は「パン(=電気)」と「小麦(=水素)」ね』と言っているように聞こえたからです。
ただ、この違和感の原因をちゃんと考えてみると、関根先生と、僕には見えている景色が違う、という可能性に思い至りました。

要は、関根先生にとっては小麦をパンに変える労力がものすごく小さく見えているのでは、ということです。
触媒というのは、まさに、その労力をものすごく小さくするものだから。
関根先生は、ホームベーカリーを作ろうとしている研究者なんですね。
しかも関根先生は、セットで、「パンから小麦を作る」研究もされているようです。
(パンの例えに無理があって意味不明な表現になりつつある・・・)

ただ、そこは知のフロンティアで入山先生が取り上げるだけのことはあって、一朝一夕には行かない。
大事なステップは4つで、関根先生は多分最初の3つを手がけていて、
それぞれを効率化する「触媒」の開発をされている。
①最初に電気エネルギーから水素を取り出す。普通は水の電気分解で水素を作りますがそれじゃあ満足できないみたいです。メタンの話は、入り組んでいますが、ここに絡めて使う。
②水素を、「エネルギーキャリア」に変える(一般にはトルエンと水素を反応させてメチルシクロヘキサン(MCH)にする)
③「エネルギーキャリア」を水素に戻す(MCHをトルエンと水素に戻す)
④水素を好きな場所、好きなタイミングで電気に変える(ここは、昨日の記事中には水素タービンって書かれているので、普通に燃やすんだと思います。家庭の台所で云々というのは、ここを燃料電池にしちゃう話)

で、「エネルギーキャリア」が重要になってくる理由が、前回よりも詳しく書かれていると。

「システムまるごと」研究対象にされているようで、すごいです。

ちなみに、僕がこの連載から連想したのは、
日本触媒さんというより千代田化工建設さんで、エネルギーキャリアのことが(化学屋的には)わかりやすく図解されています。

https://www.chiyodacorp.com/jp/service/spera-hydrogen/innovations/
非常に面白い。

"一方、我々の研究グループでは触媒に電圧をかけることで反応が促進されることを突き止めました。電位の影響を利用することで、高温にしなくても触媒の反応を制御できるのです。"

この時に、当然、発生させる電圧が大きければインパクトは小さいと思うのですが、どのくらいなのかというのが気になりました。

下記が詳しいですが、"弱い電場"とのこと。

新しい触媒反応メカニズムを立証し、約150度の低温度下で水素生成に成功
https://www.waseda.jp/top/news/46989

こちらが論文。
https://www.nature.com/articles/srep38007
>我々の研究グループでは触媒に電圧をかけることで反応が促進されることを突き止めました。電位の影響を利用することで、高温にしなくても触媒の反応を制御できるのです。

これは!セラミック材の自己治癒に必要な高温の酸化反応を低温化高速化する技術に繋がるんでなかろうか。酸化反応に触媒、、電圧、、

追記
弱い電場で、とあるので電解液中に浸して両電極に電圧をかければよいのだろうか。論文チェック。
本連載は、関根先生と入山先生の掛け合いもさることながら、コメントされている方々の専門的な解説に価値がありますね。
おもしろーい!
触媒は反応エネルギーを下げるというのが高校の化学でやることだが、さらに電圧をかけることで反応温度が下がる。反応自体のエネルギー効率が圧倒的に良くなるのではないだろうか。
こういう様々な研究の蓄積が、今の便利な社会を作ってきたと改めて感じる。
なるほど。高温加熱が必要な中、そもそもなぜラボ一つでできるのかと考えていたが、「触媒に電圧をかけることで反応が促進される」ことを発見したから、と。これすごい。どこでも国家、数千億円レベルのR&Dができてしまう時代最高!
この連載について
政治、歴史、遺伝学からAIまで、各学術分野の研究は、ビジネスにも有用な知見を提供する。しかしその最先端では、むしろ「わかっていないこと」の方が多いはずだ。そこで本企画では経営学者・入山章栄氏が、各分野の最先端の研究者と対談。それぞれの学問はいま「どこまで何がわかっていて」「逆に何がわかっていなくて」「ここから何をやろうとしているのか」を議論し、「知のフロンティア」からビジネスパーソンが学ぶべきことをあぶり出していく。