武田、シャイアー買収提案を460億ポンドに引き上げ 意思表明期限を延長
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注目のコメント
結論は、Shire取締役会としては武田の総額約7兆円の提案を受け入れて株主に推奨する方針は固まったが、確定的な提案の期限については5月8日まで延期。
なお、武田の株価は11時10分現在-7%ほど。
両社のプレスリリースを読み解いていきたい。
武田は確定的提案について期限の延長についての言及のみ(追記:武田もShireのプレスを和訳したような内容を追加でリリース、②の方)。これは、従来からコメントしている英国の買収関連法案に基づくプロセスのために、昨日の時点で延期か確定的な提案をするかを公表することが求められていたため。
Shireのプレスリリースは、ディールの状況について詳しい。一株当たり49ポンドで4月21日からさらに2ポンド上乗せ。合計は46.5→47.0→49.0ポンド、内訳について現金が17.75→21→21.75ポンド、株式部分が28.75→26→27.26ポンドと変化してきた。
なお、Shireの昨日の終値は40.25ポンド。市場はまだ不確定要素がかなりあると考えており、オファーから2割以上の乖離がある。
そして、Doneとなれば、Shireの既存株主は現金21.75ポンド+武田・Shireの株式の約半分を保有する形態となる(武田の既存株主としては、武田+Shireの半分、現金は当たり前だがなし)。なお、株式については東京に加えて、NYにADR上場予定。現在上場しているロンドンではないのも興味深い。
ただ、確定的な提案ではなく、武田が撤回・変更する権利についても言及がある。具体的には他社が提案をしたり、Shireが特別配当などをアナウンスした場合などが書かれている。また、Shireのプレスには「武田の同意のもと出している」という言及もあるので他報道の見出しになっている「暫定合意」とは言っても良いと思う。
ディールを仕切っているのは武田側がEvercore・JPM・野村、Shire側がCiti・GS・モルスタ(両社リリースより。Shunyaさん、ご指摘ありがとうございます!)。
武田
①http://bit.ly/2vGDUM1
②http://bit.ly/2vF7HoA
Shire:http://bit.ly/2vKWNxs
4月21日Pick:https://newspicks.com/news/2973835なんどもフォロー記事が出るたびに新味のあるコメントを書くことができず恐縮ですが、本件後Shireの株主は新生武田の約半分の株数を握ることになります。これが武田のあり方に与える影響は相当大きくなるのではないでしょうか。
前回のコメントはこちらです。
https://newspicks.com/news/2981536?ref=user_130194Kato Junさんのすばらしい解説。
さすがに高すぎるという市場の反応ですね。
確実に儲かるのは投資銀行。Katoさんのコメントを見るとCiti・GS・モルスタとのこと。
メイン担当者はGW返上ですかね。