【実録】商品はたったの2種類。75年続く「伝説のパン屋」の秘密
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注目のコメント
ペリカンの存在を初めて聞いた時、本当に2種類だけで経営が成り立つパン屋があるのか、耳を疑いました。ペリカンのマーケティング戦略に見事にハマり、私も「そんなに美味しいの?」と思って、お店に赴いた一人です。
初めて食べた時の感想は、「確かに美味しい」。ただ、「うまい!」と飛び上がるような感覚ではなく、黙っておいしさを噛みしめる感じ。贅沢なコース料理やお寿司もいいですが、ペリカンの食パンを食べると、「おいしさ」について考えさせられます。
普段なかなか取材することの少ない「街のパン屋さん」ですが、非常に学ぶべきことが多い、とても貴重な機会でした。「食パン専門店だとかいろいろ出てきていますけど、歴史はまねできない」
歴史は真似できないとはまさに。スポーツ選手もその選手の歴史があって、単純に実力だけで価値が決まるわけではない。格闘技、プロレスの入場曲を変えてはいけないのは、その選手の歴史だからなのです。歴史があることは価値です。
「俺は、ご飯みたいに毎日食べられるものを作りたい」
パンは主役ではない。これもおっしゃる通り。格闘技では1試合目からメインイベントまで、試合試合に意味がある。全てがメインイベントではイベントは成立しません。求められた仕事をすること。これはマーケティング的にも興味深い!
「俺は、ご飯みたいに毎日食べられるものを作りたい」って。
ハレの日に食べるものじゃなくって、地味だけど毎日食べることに堪えられるものを、毎日食べても飽きないものを作りたいって考えていたようなんです。祖父はそれを、耳にタコができるくらい聞かされていたものだから、2種類に絞るってなった時に、一番シンプルな2つを選んだんでしょうね。
メロンパンとか総菜パンって、あまり毎日食べるようなものではないんで。
特筆すべきは以下2つのように思いました。
・商品アイテムを2つに絞ること
・美味しすぎる派手な味ではなく、毎日食べられる地味で美味しいパン
勇気がいる戦略ですが、ビジネスの参考になります。