ダウンタウンの印税交渉、足し算から掛け算の世界へ

2018/8/5

お笑いは足し算、音楽は掛け算

前にも言いましたが、よく雑誌やwebの記事で、僕のことを「ダウンタウンの育ての親」とか、「松本も浜田も大﨑には唯一頭が上がらない」とか書かれることがあるけれど、そんなことはまったくありません。
お笑いは面白ければ売れる、面白くなければ売れないというだけのことです。
漫才師のマネージャーというのは、誰でもできるアホみたいな仕事です。担当しているタレントが面白ければ売れるし、面白くなければ売れないという当たり前の話。
しかしこれがお笑いでなく歌手であれば、ビジュアルがどうとか、楽曲がどうとか、プロモーションがこうだとか、マーケティング戦略次第の部分も大きい。
だからマネージャーもプロモーションに参加したり、アーティストとともに戦略を練ったり、レコード会社と交渉したり、印税の交渉をしたりと、マネージャーの才覚によって変わる部分はずいぶんあると思います。
ところが当時の漫才師のマネージャーは、プロモーションの組み立て方も知らないし、もちろんマーケティングも知らない。
「今日は儲かったな」とか、「お客さんぎょうさん入ったな」とか、日銭を数えるだけ。お笑い業界はそういう古い体質だったのです。