武田薬、製薬シャイアーへの買収提示検討
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Shireは希少疾患向け医薬品の売上が6割を越し、売上高1.6兆円という規模ではあり得ないほどの割合で希少疾患に集中しています。
武田薬品は3つの重点領域であるがん、消化器および中枢神経系にフォーカスしており、希少疾患の自社パイプラインについては外部提携・導出などを行っており、希少疾患領域への積極的な戦略は少なくともこれまでは取っていません。
武田や日経が報道している通り、疾患カテゴリーのstrategic fitは高く、両社ともに売上高1兆円台の製薬企業がくっつく(買収か統合かはわかりませんが)ことで売上規模としても約3兆円規模のTop 10入りを果たし、利益率も高い希少疾患を取り込むという戦略はアリかもしれません。
今は境界が曖昧ですが、オーファン医薬品の中でも規模を狙うセグメントと、ニッチセグメント(100億円レベル売上)に二分化が明確になる時期が来るやもしれません。
それにしても昨年のトランプ税制改革のおかげか、今年は製薬業界のM&Aが活発化してますね。
参考:
https://www.takeda.com/newsroom/newsreleases/2018/takeda-statement-regarding-shire/https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28711240Y8A320C1EA2000/<追記>武田の10:45時点での株価は-6%の下げ。日本語適時開示は朝8時に出た。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120180329499924.pdf
<追記終>
23:45現在、日本語のリリースは出ていない…
下記がShire側のリリース。武田は買収提示検討は認めて、一方で両社とも一致しているのがまだ提示はないという点。
https://www.shire.com/newsroom/2018/march/zo2ajf
武田の時価総額は約4.4兆円、有利子負債1.1兆円、株主資本2.1兆円(株主資本比率48%)。
Shireは時価総額4.0兆円、売上1.7兆円、EBITDA約6000億円、有利子負債2.2兆円、株主資本4.1兆円(株主資本比率53%)といったところ。
2014年にAbbVieが何度も引き上げ提案をして530億ドルで買収にいったん合意したが、その後破談となった。その際のPickは①。当時はPfizerのAstraZenecaへの提案含めて、米国医薬品会社のアイルランド・英国企業の低税率メリットも含めた買収提案が増加していたタイミングだった。
②で株価の推移を見ると、当時が一番高く250ポンドを超えていた。そこからは基本的に下落基調が続いていて半値の125ポンドほどまでに下落していたが、この武田とのディール報道で150ドル近くまで今日のロンドン証取の取引ではなっている。
規模的にはファイナンスが必要に見えるし、あとは過去のAbbVieとのディールを考えると、簡単に値段が決まりそうにはないと思う。イギリスの買収法は結構複雑(③)だし、そこ含めてしばらく注目。
①https://newspicks.com/news/531782
②https://yhoo.it/2GDO6ZW
③http://kusurinahito.futsuo-holiday.com/?eid=392製薬企業は今後どんどん淘汰される。
医療業界に関わる者としての個人的見解。
業績良好な外資系企業が人員削減を発表(情報提供の機械化により)し、業績不振な内資系企業は人員削減をしない。
それは外資系企業は機械化・効率化に取り組み、内資系企業は属人化に拘っているのが原因。
医療関連情報はAI・ブロックチェーン・IOTにより機械化できる。
5Gが出てきたら、かなり高クオリティなオペレーションセンターが実現できる。
日本の医療業界は携帯が無かった時代とあまり変わっていない。緊急性が高い情報を人が配達しにいくとか終わってる。
電子データの方が遥かに早いのだから、機械化させて効率化をはかっていかないと世界に置いてかれる。機械化する事で社会保険料の大幅削減が見込める。
間違いなく多くの失業者が生まれるだろうが仕方ない。(自分含め)