AppleのクックCEO、Facebookスキャンダルを受け「プライバシー保護の規制が必要」と発言
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今は振り子が極端に振れている。
「データ資本主義」の世界に人類が入り、その寡占企業の代表選手たるFacebookに対する民衆の恐怖と嫌悪が沸点に達しつつある。
もっともAppleに似たような「余罪」が無いかと言えば甚だ疑問、この発言にはちょっと首をかしげてしまう。
ロシアの大統領選関与疑惑も、今回の大統領選コンサルによるデータ不正利用も、悪いのは個人データを飯の種にするFacebookだ、という世論が強まっている。
欧州でもGDPRが施行され個人データにおける「財閥解体」が現実に始まりつつある。
確かに有識者の一部においても、為政者によるデータ活用が人類をディストピア(破滅)へ導くという意見はあるし、実際これら一連のスキャンダルはその様相を呈しつつあると言わざるを得ない。
一方で何でもかんでもプラットフォーマー側が悪いというのもご都合主義が過ぎる面もあると思います。
企業はソーシャルの登場によりこれまでと比べ物にならない高ROIのマーケを享受してきた、消費者だってその企業が払う膨大な広告宣伝費によって素晴らしいネットサービスを全部無料で享受してきた。では明日からFacebookもTwitterもインスタも無い世界にレイドバックして文句言わないのか、それが現実的か、という話。
ある人はデータを使って便利や効率性が高まるなら良いと言えば、別の人はいかなる個人情報も他人に取られたくないし、ましてそれで金儲けされるなどまっぴらごめんだという。
万人が満足するルールは策定不可能、最大公約数で妥協する作業とも言えますが、何らかの共通見解を作らねばならない、それまでは混乱が大なり小なり続きます。
但し厄介な事は、民主主義国家だけである程度ルール合意ができたとしても、中国やロシアが従うとは到底思えない事。
人類のデータ資本主義、データ国際地政学に対するチャレンジはまだ序の口、あまり熱くなり過ぎず、冷静に、建設的に進めねばならない。
それまでは犯人探しは良いけれど、上記のようなデータ取り扱いの共通認識という大きな話と、個別の事件事故の扱いは別けて論じるのが筋です。ポジショントーク甚だしい…
「この状況は非常に深刻で重大なものであり、おそらく適切な法的規制が必要だと私は考える。私の考えでは、ユーザーの閲覧履歴、連絡先、好みなどについて他者が知る機能など存在すべきではない」(クック氏)他社を批判する事で自社を持ちあげるのが、一番のアピールになっているのは、相変わらずだなと思う。「俺達が有利になるように」というカッコ書きが付くようなポジショントークであり、いつも通りのダブルスタンダードが潜んでいる。
これもまた言ったことを忘れて、プライバシー保護のルールを緩和するんだろうなあ。