北朝鮮の手前まで見た、観光化される「北の脅威」

2018/3/22

ソウルの目と鼻の先にある北朝鮮

韓国の首都ソウルは北朝鮮との境界にかなり近い。地図でみれば一目瞭然だが、実際に行ってみると、その近さを体感できる。朝鮮戦争でソウルは北朝鮮によって火の海と化した歴史がある。
高層ビルが建ち並び、Kポップ、Kドラマ、Kコスメとアジアを席巻する現代カルチャーの発信地となっている現代のソウル。そこからは想像し難い過去が歴史に刻まれている。だが、北朝鮮は相変わらず、ソウルの目と鼻の先にじっと控えている。
Kコスメショップがひしめき合う明洞(ミョンドン)、先週の様子。多くの観光客で賑わい、北朝鮮情勢の緊迫とは無縁の雰囲気だった
日本や中国の旅行代理店を利用すれば、日本人でも北朝鮮に渡航できなくもなく、当局の指示さえ守っていれば案外と安全に観光ができると言われている。しかし、国交の無い国に滞在する不安や、滞在中の有事発生のリスクを考えると簡単な話ではないだろう。
対照的に、韓国からは北朝鮮との境界である38度線付近まで簡単に行くことができる。南北の緩衝地帯として設定された非武装中立地帯(DMZ:Demilitarized Zone)や、そのなかにある南北停戦の会談が行われた板門店は、外国人向けの目玉観光地だ。