アップルが初の自社設計・製造のディスプレー開発に着手-関係者 (2)
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注目のコメント
Appleが、マイクロLEDディスプレイについて研究をしているという報道。
①見出しに「製造」とまであるが、本当に製造まで行くつもりなのかは気になる。
Appleは、自社で設備購入してEMSやディスプレイメーカーに貸与するなどはしているが、基本的にはファブレス志向。
一方で、しっかりと生産管理をするために、生産しないが生産サイドの技術力は極めて高いという認識。過去には下記のようなPickもあった。
https://newspicks.com/news/424968
②時間軸という観点では結構先だろう(記事にも数年先とある)。その意味では「大規模投資」といっても、まだ量産とかでもないと思うし、Appleの規模を考えればそこまでではないのでは?
そして、当座ではOLED搭載したXがあまり売れない中で、液晶とのバランスや価格をどうしていくか(JDIにとっても重要)。
③工場立地がアメリカの可能性(そもそも上記のように見ているので、量産向け投資ではないから現在米国でやっていて、今後まで確定ではないとは思うが…)。これはトランプ政権の政策の影響もありそう。
④ちなみに下記は2015年末のPick。台湾にも秘密の研究所があるといった報道もあった。
戦略オプションは当たり前だが色々考えるだろう。
https://newspicks.com/news/1301681まず、WSJとブルームバーグにいつものことだが、これも英文記事を読みましょう。
https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-03-19/apple-is-said-to-develop-displays-to-replace-samsung-screens
全く別の記事かと思うくらいには短くなってますので、日本語記事は。追記 日本語記事が増えてますね。ツッコミが入ったんですかね?
もりちゃんさんもコメントされているが、マイクロLEDはそんなにすぐ出来るものではない。
文字通り、数umサイズのLEDチップを画素の代わりに使うということはApple Watchサイズでも1.54インチのディスプレイに312×390=121,680個を載っけないと同じ解像度になりません。Apple Watchの2017年の年間販売台数は1800万台。月割計算すれば150万台のパネルを毎月出荷。ピーク時は300-400万枚/月は作れないとキャパシティとしてはダメだろう。一日に10万枚、1時間に4000枚は作れないといけないわけだが、(4000UPH)1時間に121,680個×4000個の約5億個のLEDチップをトレーからディスプレイにピックアンドプレースしてそれを実装しなくてはならないということになる。(歩留り100%前提。) Apple Watchのためだけに年間で2兆個のマイクロLEDチップを用意しなくてはならない…
UPH1000くらいの装置と実装技術が確立出来たらあとはその装置をフォックスコンに並べればいい、という話になるのかもしれないが、それが難しい。
内製はしない、という人の意見が多いがその通りと思う。装置含めた製造法が確立出来てしまえば、それは生産技術含めて特許の塊となる。付加価値が一番最初に無くなる製造のみを外注化するだろう。ディスプレイの光学設計や製造技術、生産技術設計にこそ付加価値があるので。
若林さんの指摘通り、台湾での開発は盛ん。韓国の有機ELへの対抗で。下記はITRIの記事。
http://www.sangyo-times.jp/article.aspx?ID=2478
こっちはマイクロLED関連の最近の記事。
http://www.sangyo-times.jp/article.aspx?ID=2298これは、マイクロLEDの話、以前から台湾などで、研究していた。自社設計・製造とあるが、これまでも、研究はもちろん、設計はしているし、製造にも関与している。
これが疑似垂直統合だ。プロセッサも、社内の関係会社で、製造はTSMCだ。
自社で工場でもつくり、パネルメーカーを使わないなら、驚きだが、おそらく、どこかのメーカーにやらせるだろう。
ただ、製造装置も難しいようだ。