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【木村泰司】なぜフランスは美術大国になったのか

NewsPicks編集部
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    静岡県立大学国際関係学部 准教授

    フランスは、15世紀以降、イタリアからヨーロッパの中心としての地位を奪おうとしてきました。そのために教皇をローマからフランスへ拉致してきてキリスト教会の中心を移させようともしました。特に15世紀にパリの領主が英国との百年戦争を耐え抜き、国土の統一に成功してからは、歴代の王がイタリアへ侵攻を繰り返し、そのたびにレオナルド・ダ・ヴィンチをはじめ画家や音楽家、料理人をフランスに連れてくる、といったふうに、イタリアから文化を輸入することにも熱心でした。フィレンツェ周辺の領主であるメディチ家から王妃を迎える、といったふうに平和的な方法でも文化の輸入に努めてきました。
     文化の中心であることで、今日にいたるまでパリには世界中から画家や画家の卵が集まってくるし、パリのコレクションは世界のファッション業界の中心であり続けています。留学生も世界中から集まってきます。文化の中心になれば、ローマがそうであったように、たとえ経済的には世界の主要な中心地ではなくなっても、何世紀にもわたって世界中から人の集まる都市であり続けることができます。宗教でも美術でも音楽でもいいのですが、そういう遺産があれば、後世までその国の人間は利益を得ることができます。日本は後世までの文化的中心としての地位を築けたかというとかなり心もとないです。せいぜいマンガとコスプレの中心地でしょうか。

     フランスはイタリアから営々と文化的中心地としての地位を奪おうとしてきましたが、本当に逆転したのは19世紀になってからでしょう。ナポレオン1世が短期ながらもヨーロッパに確立した覇権を抜きにしては語れません。ナポレオンという人は、数学や文学ほどには音楽や絵画には情熱を向けませんでした。彼がコルシカ島という地方の大地主程度の家の出身だったことによるものでしょう。王侯貴族の文化である絵画やオペラには入れ込みませんでしたし、革命期の政治情勢ではその必要もなかったでしょう。しかし、彼は美術品を活用することには十分理解のあった人で、その覇権によってヨーロッパの内外から美術品を収集してルーブル宮に展示しました。ナポレオン1世はド=ゴールに至るまでフランスの権力の模範であり、美術によってフランスはその威光を表現する、というのはフランス政府の強固な習性になりました。


  • オランダ本社で修行後→宇宙領域→

    今月末にフランスの美術館巡りをする予定ですが、一層楽しみになる視座を多く得ることが出来ました。

    ちなみに、ブリューゲル/ベルギーの話題が登場しますが、オランダとベルギーは元々一つの国であったため、オランダにもブリューゲルとルーベンスの作品はたくさん残っております。

    以前もコメントしたことがあるのですが、ちょうど1週間強前に、ブリューゲルの作品「バベルの塔」を観に、オランダロッテルダムの美術館へ行きました。実はこの美術館の往訪は2回目でした。1回目の2017年にバベルの塔を楽しみに行ったら、「バベルの塔はレンタル中」とのこと!目的物が不在という悲しさ、衝撃は計り知れません。。。。。



    さらなる衝撃として、そのレンタル先「日本(東京・大阪)」!!!

    ようやく2回目の訪問で、日本からお戻りになったバベルの塔を味わい尽くしました。

    ちなみに、プラハにミュシャの作品を観に行った時も、日本へお行きになっていました、笑

    裏返せば、日本の美術館は世界で大作と言われているものをキュレーション、日本に持ってくることが出来ているすごい国・美術館なのだと改めて気付かされます。日本に戻る機会があれば、もっと美術館に足を運ぶこと確実です。


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    博報堂生活総合研究所 上席研究員

    今回も面白かったです。宗教革命以降の芸術家と権力とお金の話。
    カトリック(ローマ)vsプロテスタント(オランダ)、フランスでの帝政vs共和制という勢力争いが大きく美術と芸術家のキャリアに影響を及ぼしているのが良く分かります。
    美術史全体をインフォグラフィックス的に流れを一覧にできたりすると面白そうですね。色々な派がどう関係しあって生まれてきたのかとか時系列の流れをまとめると面白そうです。


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