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中国政府は新しい世界秩序の構想など持っていないように見えます。一帯一路というのはインフラ整備と投資を通した利益共有の構想に過ぎません。他に中国が持っているのは、資本と、(他国に適用できるのかは疑問ですが)経済発展のモデルと権力・秩序を維持するためのノウハウです。国際的な通貨制度や貿易体制、安全保障について米国主導の既存のものに代わる構想を示してはいません。
かつて日本も1980年代後半には新しい世界秩序の構想を示してくるのではないかと欧米が身構えましたが、何ら派手なパフォーマンスや言説がないので、そんなものは持っていないということがすぐに理解されました。日本が示したのはアジア開発銀行と挫折したアジア通貨基金構想までで、中国政府が示しているのも未だほぼその段階まででしょう。

中国は経済力においてソ連を上回っており、軍事力においてワルシャワ条約機構を上回ることは可能でしょうが、ソ連が独自の世界秩序構想を示していたという点においてソ連と異なっています。ソ連には、実用には甚だ問題のある代物でしたが、一応、国際関係の秩序と国際分業体制の構想がありました。記事中にある「レーニン主義」というのが共産党による権力の独占の意味であれば中国も該当しますが、中国はソ連の世界構想を受け継ぐ国家ではありません。欧米を含め世界中の国が中国のことを理解できておらず、多くの懐疑を招いています。
中国は独自の世界構想を持つわけではなく、かといって米国による既存の秩序にも対立したがっているように見える、中途半端な立ち位置です。それにもかかわらず、急速に経済力と軍事力を増大させてしまい言動も派手なために、代替的な世界秩序構想を示してくるのではないかと目されている、その状況に最も当惑しているのは当の中国政府であるように見えます。
EUの支柱の一つが「人権」という価値観ですが、中国に対しては及び腰でした。この傾向が強まったのが、2009年のユーロ危機以降。債務危機に陥ったギリシャなどの国に中国は巨額の投資を行いました。以前、EUの取材でブリュッセルを訪れた際、中国と対峙する際、EUの基本的な価値観や原則を守らないのかと問うと、複数のEU関係者が「中国には頭が上がらないから人権問題も強く追求できない」と、口を揃えていました。
その力学が、ここにきて変わりつつあるようです。習近平の任期撤廃案を含め、中国が喧伝していたほど「一帯一路」は欧州にとって利益が少なく、得するのは中国だけ、という見方が広がっています。
 AIIBをめぐっても見られたように、これまで多くの国が中国の市場やカネの魅力に引き寄せられなびいていましたが、潮目が変わりつつあるのかもしれません。
"中国社会がしだいに欧米的な民主主義に近づくのではないかと淡い期待を抱き続けてきた。"
不思議ですね。なぜ欧米に近づいて来ると「誤解」するのか。中国に民主主義が根付いたら国そのものが崩壊するでしょう。広い国土、世界最大の人口、長い歴史。民主主義が優れていて、独裁が間違っている、と言う価値観はたった80年前にヒトラーを生んだヨーロッパの歴史から見れば必然かもしれませんが、中国にとってはそうじゃないでしょう。強い指導者がいないとあの国はまとまらないでしょうね。
その国民になりたいとは思いませんが。
3年前のAIIB設立の頃には「猫にマタタビ」みたいだった欧州の対中国感が悪化していることは最近強く感じる。壮大な弁証法が働きつつある印象だけど、それで世界がどういう方向に向かうのか全く見えない。
ざっくり言えば、米英中露のような一国主義と日欧のような国際協調主義、そして日米欧の民主主義と中露の権威主義体制がせめぎ合っている。欧州はメルケル・マクロン両首脳に頑張ってもらうしかない。
「一帯一路」構想って形を変えた植民地政策ですからね。ヨーロッパが冷めるのもちょっと遅すぎた感があります。
20世紀後半に隆盛を誇った民主主義×資本主義のミックスは、資本主義の資本の論理によって民主主義を失うことになりそうだ。
皇帝の野望すごいな
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