[東京 19日 ロイター] - 財務省が19日発表した1月貿易統計速報は、貿易収支が9434億円の赤字だった。赤字は8カ月ぶり。ロイターの予測中央値は1兆0022億円の赤字だった。1月は日本の正月の影響で、輸入に比べて輸出が抑えられる傾向が強い。

1月の輸出は前年比12.2%増の6兆0856億円となった。増加品目は自動車(同6.7%増)、半導体等製造装置(同22.4%増)、原動機(同17.4%増)など。

地域別内訳は、中国向けが同30.8%増で15カ月連続の増加となった。春節の時期のずれが輸出の大幅な伸びにつながった。春節の月には同国向け輸出が抑えられ、昨年は春節があった1月の輸出額が小さかった。このため「前年と比べると輸出が増えたように見える」(財務省幹部)という。今年は2月に影響が出るとみられる。

米国向けの輸出は同1.2%増だった。

一方、同月の輸入は前年比7.9%増の7兆0290億円だった。増加品目は原粗油(同11.4%増)、医薬品(同25.3%増)、液化天然ガス(同11.5%増)など。

輸出入全体の差し引きは赤字となったが、1月は日本の正月の影響で赤字となる傾向が強い。財務省によると、直近10年間で1月が黒字になったのは1度だけという。

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