TESLAが乗り越えなければならないハードル
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この記事の参照先にある、2/7のマスク氏の言葉が衝撃的です。
マスク氏は会見でこう吐露した。「今いる地獄のような状況は2度と経験したくはない」
電気自動車は、内燃機関搭載車に比較して、部品点数が少なく開発も簡単なので参入障壁は低い、と考えられていました。
ところが、まだまだ既存の自動車メーカを脅かす電気自動車メーカは現れません。
色々理由はあると思いますが、分かりやすいところで3つくらい上げてみますと・・・
①自社顧客の保有台数が増加することに対するノウハウ
②運転環境や使い方に対する品質保証面でのノウハウ
③大量生産技術を下支えする、工程保全に関するノウハウ
これらのノウハウは、世間一般には知られていませんが、自動車を大量に生産し販売していくためには必須のノウハウなのです。
後発メーカーは、それが例え電気自動車であっても、『自動車製造』という分野の知識を獲得しなければなりません。
それが出来なければ、必ず壁にぶち当たります。ハードルというような難易度ではないことは明らかです。
多くの自動車メーカーは、テスラ車のモーター、車体、電池をしらみつぶしに調査していて、現在の実力レベルと今後起こりそうなことをほぼ把握していると考えて間違いないです。
その結果を踏まえると、一時期よりは脅威度は下がってきていることでしょう。
また、今回の決算で発表された車両リース債権5億4600万ドル分の証券化による資金調達は、かなりアグレッシブな方法だと感じます。
なんらかの状況変化でリース後価格が暴落すると、巨額の損失が発生しかねません。
さらに、販売前の予約金を投資資金確保の為に投入するというアイディアも、面白いですがかなり危険な香りがします。
これらのリスクは承知の上でしょうから、冒頭の「地獄のような状況」というコメントも、とてもうなづけてしまうのです。