North Korea eludes coal export ban via Vietnam

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注目のコメント

• 大場 紀章

  エネルギーアナリスト/ポスト石油戦略研究所代表

  ・2018年02月09日

  北朝鮮がベトナム経由で石炭輸出をしているという話。
  
  「ニューキャッスルに石炭を運ぶ（"To carry coal to Newcastle")」とは、英語の古い格言で、かつて石炭の一大産地だったニューキャッスルに石炭を運んでも何の意味もなかったことから、無駄な行為を指す。今や英国は石炭輸入国なので、この言葉の意味もまた変わってくる。
  
  東アジアにおいては、石炭輸出国であるベトナムの北部のカム・ファの港に、北朝鮮の石炭船が頻繁に来ているが、これは「無駄な行為」ではなく「問題ある行為」である。
  
  また、ロイターによると、ロシアのナホトカにも北朝鮮の石炭船が向かい、そこから韓国に再輸出されているらしい。
  
  北朝鮮には良質な無煙炭の埋蔵量が45億トンあり、中国が輸入規制をする前は、ベトナムを抜いて一時は無煙炭の輸出量世界一だった。
  
  マティス米国防長官は、24日にハノイを訪問し、ベトナムの北朝鮮制裁のリーダーシップを賞賛したが、ベトナムの石炭産業はすべて国営のVinacominによって行われており、なんとも皮肉な現実。