売り手市場でも働けない理由とは?

2018/2/7
NewsPicksは、J-WAVE「STEP ONE」(毎週月~木 9:00~13:00)と連携した企画「PICK ONE」(毎週月~木 11:10~11:20)をスタートしました。
7日は、育て上げネット 理事長の工藤 啓(くどう・けい)さんが出演。
5日から7日まで、1月25日に行われた公開イベント「PICK ONEスペシャルトークセッション」でお話いただいた内容をお送りします。
寺岡 工藤さんは、認定NPO法人育て上げネットの理事長で、全ての子ども・若者が将来に希望を持てる社会をつくりたいという思いから、若者と社会を繋ぐ活動をされています。また、男の子4人のお父様でもいらっしゃいます。
今回のテーマは「若者たちの生き方を変える、仕事の見つけ方」。
サッシャ さっそく最初のトピックにいきましょう!
寺岡 最初のトピックは「働きたいのに、働けない若者たち」。
工藤 ここ最近、就職がしやすくなったと言われていますが、内閣府が作成した「子供・若者白書」によると、「働きたいけれど働けない」無業とされる人は、約80万人います。そして不思議なことに、景気が変動しても、無業者数はあまり変わらないんです。
サッシャ 無業者が、働けない理由は何でしょうか?
工藤 1番多いのは「病気と怪我の療養中」、そして2番目は「その他」です。
ここで注目してほしいのは、2番目に「その他」と多くの人が回答している点。調査する際に複数の回答選択肢を用意しても、「どれにも当てはまらない」と考え、求職者が「その他」と回答していることが伺えます。
私の支援団体が実施したアンケートでも、「支援が必要」と自己認識している3000人を対象に「どんな支援を必要としているか?」と尋ねたところ、「コミュニケーションに自信がないので、支援して欲しい」など、漠然とした回答が多く見られました。
つまり、支援を必要とする本人も、どう支援して欲しいかが明確になっていないのです。
寺岡 では、いま必要な就労支援とは何でしょうか?
工藤 働き方の多様化が進み、インターネットを活用して自分のスキルを提供することで、収入が得られます。
その一方で、働き方は多様化したにも関わらず、就労支援がそれに追いつかずに画一化しているなと感じます。若者自身が働き方を選ぶのは良いことですが、経験が多くないので、まず機会を与えることが必要ではないでしょうか。
例えば、UberEatsのような、スキマ時間で働くことができる新しいサービスは、就労支援のひとつとして活用できるかもしれません。
しかし、新しいサービスを勧めるためには、まず私たちが体験しなければ分かりません。私の団体に所属している職員にも、メルカリやココナラなど様々な新しいサービスを体験してもらい、幅広く支援をできるようにしています。
サッシャ たとえニッチな仕事でも、インターネットを介して必要としてくれる人と簡単に繋がって、提供できますもんね。
工藤 こうしたサービスの活用は、就職して働いている方にとっても有用だと思います。定職に就いている人でも、毎月のお給料を上げることは大変ですよね。
でも、土日や夜の時間を活用して好きなことを形にし、提供できれば収入を得ることができます。これからは、様々なことを経験した上で、どう生きていくのかを考えていく時代かなと思います。
サッシャ 政府も、副業を解禁する動きになってますよね。
工藤 そうですね。ひとつの組織に属して働くことも尊いことですが、属さないというのも選択肢のひとつ。
両方を経験したうえで、自分自身の選択や生き方次第というのを、これからは提示できればと思います。
サッシャ 貴重なお話ありがとうございました!
工藤さんのコメントは、ぜひ以下からチェックしてみてください。
2月8日は、SmartDrive 代表の北川 烈さんが出演予定です。
こちらもお楽しみください。

【番組概要】
放送局: J-WAVE 81.3FM
番組タイトル: PICK ONE
ナビゲーター: サッシャ、寺岡歩美(sugar me)
放送日時:毎週月~木曜日11:00~11:20(ワイドプログラム『STEP ONE』内)番組WEBサイトはこちらをご覧ください。