シンガポールとの鉄道プロジェクト、政治で脱線せず＝マレーシア首相
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「2件の鉄道プロジェクト」というのは、
１．シンガポールと隣接するマレーシアのジョホール州を結ぶ通勤鉄道
２．クアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道
のことですね。
今回の会談のメインだったのは、１．の通勤鉄道の方です。ジョホール州からシンガポールへの通勤というのは、すでにシンガポール社会に不可欠な労働力供給源です。両国を結ぶ橋は、通勤時間帯には毎日渋滞であり、この渋滞を解消できれば多くの人の利便になります。現在ではシンガポール人がわざわざジョホール州に住んでシンガポールに通勤するということは見られませんが、短時間で混雑なく通勤できるようになれば、シンガポールの住宅難を逃れてジョホール州に居住するシンガポール人も出てくるでしょう。
政治による「脱線」の可能性、入札プロセスなどの不透明さが指摘されているのは２．の高速鉄道の方です。これについては日本と中国、韓国、フランスなどが競合して受注をとりにいくことになりますが、マレーシア政府の政治的思惑が関わらないということはありえないです。日本は、マレーシアの中小企業育成をも行うということをセールスポイントにしていますが、中国政府と緊密な関係にあるマレーシアのナジブ政権の現状を考えると難しいところです。
https://www.malaysiakini.com/news/408708
