コーヒー業界の新星は、元アップルのエンジニア

2018/1/16

糸島の里山にあるラボ

福岡の中心部から車で西へ30分。近年、移住先として人気の糸島市に入ると、景色は一変する。
蒼々(あおあお)とした海と濃緑の山々。車でひとつ、ふたつと峠を越えて、昔ながらの里山の細い道を進んでいったその先に、えっ?と目を疑うような光景が広がっている。
周囲に立ち並ぶ古民家とは全く雰囲気が異なる、2階建てのスタイリッシュな家。
大きく間口が開かれた1階は広々とした工房になっていて、さまざまな工具と機材が置かれている。工房のなかをのぞくと、コーヒーの香ばしい匂いが漂っていた。
まるで、サンフランシスコの起業家のガレージのようだが、いままさに、このガレージから生まれたコーヒーミルが、世界のコーヒー業界で注目を集めている。
まだ7カ月の赤ちゃんを抱きながら、こんにちは、と迎えてくれたのは、開発者のダグラス・ウェーバー氏。ロサンゼルス出身のアメリカ人で、アップルの元デザインエンジニアだ。