【独白】フォークリフト男が、倉庫の「発明家」に化けた20年間

2018/1/18
「社員は5年で辞めろ」
スタートアップ文化を彷彿とさせる寺田倉庫にあって、社長みずから公言するこのメッセージ。毎年多くの人材が入れ替わるが、20年以上にわたって活躍する「異例」のプロパー社員がいる。
上席執行役員の月森正憲氏だ。
かつては物流倉庫で、職人たちとフォークリフトを昼夜乗り回していた現場上がり。コンテナに積まれた膨大な量の荷物をさばいた経験と、新しいサービスを作りたいという思い。
その2つが交差して実現したのが、2012年に始まった個人向けのバーチャル倉庫「minikura(ミニクラ)」だ。
旧来は土地や空間の場所貸しであった倉庫ビジネスを、インターネットを使った高付加価値なソリューションに転換させようとしてきた人物だ。
もはや社内にかつての上司も同僚はほとんどいない。そんな寺田倉庫の“生存者”である月森に、社内で目撃してきた「20年間」の変化を聞いた。