起業において志より大切なもの
2018/1/9
NewsPicksは、J-WAVE「STEP ONE」（毎週月～木 9：00～13：00）と連携した企画「PICK ONE」（毎週月～木 11：10～11：20）をスタートしました。
9日は、シニフィアン 共同代表の朝倉 祐介（あさくら・ゆうすけ）さんが出演。
朝倉さんは、実はユニークな経歴・職歴の持ち主。競馬の騎手養成学校から、東大へ進学し、卒業後はコンサルタント大手のマッキンゼーへ入社。現在は、シニフィアン共同代表をつとめ、政策研究大学院大学の客員研究員でもいらっしゃいます。今回は「【諸藤周平】大企業でも倒産するから、就職ではなく『起業』を選んだ」（Signifiant Style）を題材に、朝倉さんの起業観についてお話いただきました。
NewsPicksとJ-WAVE「PICK ONE」のスペシャルトークイベントが、1月25（木）に開催されます。当日は公開収録も実施します。詳細はこちらよりご確認ください。
POINT 1:
志より大切な起業の動機
志より大切な起業の動機
起業するきっかけは後ろ向きの動機だったーー。そう語るのは、医療・介護分野の情報サービスを提供するエス・エム・エス創業者の諸藤周平氏だ。エス・エム・エスは、創業から13期連続で増収増益し、時価総額は1500億円を超えている。
「諸藤さんが、エス・エム・エスを立ち上げた経緯がとてもユニークで面白いんです。起業家というと、思いつくのはスティーブ・ジョブズやマーク・ザッカーバーグ、孫正義のような、世界を変える志がある方を想像しますよね。しかし、諸藤さんの目標は世界を変えることではなく、35歳までに3億円得てハワイに移住することでした。
起業は多くの人にとっては身近でないので敬遠されますが、諸藤さんのように志が高くなくても、のちに大きい会社を作り、世の中に貢献する事業をつくる方もいます」(朝倉さん)
「起業するときに志が高くない。その時、何が大切になりますか？」(サッシャさん)
「私は、本人がいかに本気になれるか、だと思います。
事業が大きくなると予想できても、お金のためだけに頑張れるわけではないと思うので、本人がどのくらいやりたいと思えるかが重要です」(朝倉さん)
POINT 2:
朝倉さんの考える起業の課題
朝倉さんの考える起業の課題
「起業という点で足りないと感じるものはありますか？」(サッシャさん)
「３つあると思います。１つはチャレンジする人の数。もっと増やす必要があると思います。２つ目は会社を立ち上げた後の選択肢をどうするか。３つ目は、上場後にどのくらい伸びるか。日本は他国に比べ、比較的早い段階で上場します。しかし、上場してしまうと、しがらみが強くなかなかチャレンジできない傾向にあると思います。上場後の成長できる社会の仕組みを変えていけば、もっと良くなるのではないでしょうか」(朝倉さん)
POINT 3:
備えがあるからチャレンジできる
備えがあるからチャレンジできる
「起業しようかと悩む方に、何かアドバイスはありますか？」(寺岡さん)
「後悔がないように、好きにすればいいのではないでしょうか。悩んでやらないのであれば、そこまで気持ちが強くなかったということです。逆にみんなから止められても、自分はなんとしてでもやりたいと思えるほど、突き詰めることが大事なのだと思います。
起業に悩む方に何かアドバイスできるとすれば、“転ばぬ先の杖”ですね。もしうまくいかなくなった時に、そこで終わりではなく、もう一度復帰できるような事前の準備をしておくこと。
たとえば、資格や実家の稼業や雇ってくれる友達がいることなど。私自身、失敗したときはビジネススクールに通うか、知り合いの会社で雇ってもらおうという気持ちがありました。安心材料があることもチャレンジし続ける上では大事です」(朝倉さん)
今回のニュースをはじめとした朝倉さんのコメントは、ぜひ以下からチェックしてみてください。
