【増島雅和】仮想通貨とICOは国際的なルール作りのフェーズへ
NewsPicks編集部
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仮想通貨とICOの国際的な規制動向についてまとめた論稿を書かせていただきました。当方は仮想通貨の価格が今後どのように動くのかについての定見を持ちませんが、仮想通貨が金商法上の有価証券や法定通貨とは異なる、市場性を持ち国境を容易に越えるインターネット時代の財産的価値として、その特性を殺すことない規制体系の元に置かれることを期待するものです。
このテーマのリーガルプロフェッショナル第一人者ならではの網羅的解説。
ICOは実際に現場ではとてもじゃないですがポケットマネー以外第三者のお金で運用出来ない、説明責任を法的に担保できないワイルドな現状です。
例えばスイス登記の会社が発行するトークンを日本で募集すると、募集行為は日本の金商法管轄ですが、発行行為はスイスのそれが適用されます。現実的に世界中あらゆる人が参加できるICOにおいて、発行体スタートアップがそのようなリーガルスキームを構築できるはずもなく、またレガシーな引受主幹事のようなプロフェッショナルもまだ育っていない状態です。
したがって大なり小なり事件事故は起きます。言い方はワイルドだが事故を起こしつつコントロールしながら、つまり監督当局としてはリスクを取りながら、イノベーションを育む必要があります。日本は今のところそれを上手くやっているという意味で本論に賛成です。