【森岡毅】なぜリーダーが優秀でも会社を変えられないのか
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最近ずっと考えているテーマと同じです。
内ゲバが起きるのは各々の優先されるべきことが違うからです。
各個人ごとに、自分の優先されるモチベーションは違うわけで、
それがお金の人もいれば、出世の人もいて、
家族や社会貢献の人もいるわけです。
リーダーや経営者は各個人や部署の
優先されるモチベーションは何かを考えながら、
話し方や説明の仕方を変える必要があるます。
引用
人間の体はよくできていて、腎臓の調子が悪い時には、肝臓が一生懸命助けようとします。
それなのに日本の会社は、腎臓の調子が悪いと、鬼の首を取ったみたいに「腎臓が悪い」と、
大して働いていない肝臓が文句を言い始めるのです。共通の脅威は人体の外にいるはずなのに、
なぜか内ゲバが大好きで、人体の内側で戦っているのです。
でも、各部門が助け合っていけば、R&D部門もマーケティング部門も得をします。
みんなの勝利になるのです。
それなのに、なぜ内ゲバが続くかと言うと、
部門間のコミュニケーションを担保する仕組みがないからです。
日本の会社は、個人技に委ね過ぎなのです。
個人の利益と会社の利益が一致している場合は、個人技に委ねた南米サッカーはうまくいくのですが、
個人の利益を究極に追求すると会社の利益と利益相反になってしまいます。アメリカで仕事をし始めてから思い知らされるのは、意思決定の
質<スピード
を重視していることです。「Fail fast, fail cheap, and fail smart」という言葉をよく聞きますが、PDCAさえできていれば、質も結局高まる、そういう思考だと思います。そのため、組織設計や役割責任が非常にしっかりと組み立てられています。組織はアメリカの軍隊から生まれた概念だと言われています。ジョブディスクリプションが定められ、兼任などが許されないのはこうした文化背景によるものだと捉えています。
翻って、日本企業を見ると、
「現場とトップの間に、組織構造の複雑さや、忖度する羊や、部門や個人の利害を優先する狐など、様々な力が加わっています。」
ということを非常に感じます。羊や狐を排除して、スピードを手っ取り早く数倍あげるなら、兼任廃止と役割責任の明確化、意思決定プロセスのシンプル化、失敗を許容する制度、これに着手することが先ではないか、と考えています。と言っても、これを変えるのに非常に苦労しますが。
事前にこねくり回す時間が本当に長すぎる、そして結果やらない、という結論からの脱却が日本企業に求められています。USJを変えた伝説的マーケッター森岡さんによる人事・組織論の連載。「来年の組織、どうしようかな〜」というこの年末にとてもぴったり(笑)ものすごく面白い!!
・トップが優秀でも「神経伝達回路」が故障していたら実行できない→コミュニケーション革命が必要
・打ち手は「個人技×システム」に分けられる。掛け算なので優秀な人がいてもシステムがゼロだとゼロ。逆に個人技が低くてもシステムが個人の力を1.5倍にすることは可能。こういうシステムのある組織の方が魅力的。(この掛け算のところ、森岡さんらしい!)
・「企業文化」という言葉はアクションにつながりにくい。要は「従業員が一定の好ましい行動をとる確率を高める」ためのシステム。具体的には意思決定システムであり、人事評価制度であり、報酬制度。
うーん、明日の続きが待ち遠しい。