日立製作所、ビジネス適用可能な自己競争型AI技術を開発
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本件、本日記者発表させていただきました。
ビジネスでの人工知能への期待には二つあります。
一つは、大量の過去の事例データがある問題。繰り返しがあり、これをデータを使って改良することが期待されます。
二つ目は、過去に経験したことのない戦略や改革、さらに新たな脅威への対応です。
第1も第2も大事ですが、どちらがより重要かといえば、第2の方です。しかし、過去のデータがない(少ない)ので、これまでの人工知能は活用できませんでした。
囲碁では過去のデータを使わなくても人より強く、かつ人には思いつかないような打ち手を生み出せるAIが実現されました。ここでは、コンピュータ同士が競争して、データを生み出し、そこから学習する、という自己競争の仕組みが生きました。
しかし、これは対戦型ゲームだからできたこと、という見方が一般的でした。ビジネスでは、いろいろな人や法人がそれぞれ思惑を持って相互に依存し合っており、また、それぞれが得られる情報は限られるからです。
実は、ビジネスでも、自己競争で学習することで、データを使わずに、ビジネスでの判断を学習できることを実証しました。
これは実はビジネスでのAI活用にとっては、大変大きな一歩です。ディープラーニングに遺伝的アルゴリズムを適用したと推測。ディープラーニングは教師データがないとネットワークの学習が進まないが、遺伝的アルゴリズムはある程度ランダムにネットワークを組み合わせて(交配)新しいネットワークを作成できる。その結果も新しい教師データとして扱うことで、教師データが少なくても学習が進む。
・過去のデータを使わずに学習するには自己競争型AIが必要で、囲碁などのような対戦型でしかできないはずだったが、ビジネスのような複雑系でも出来るようになった。
在庫管理を勘に頼らず出来るようになるのは凄いけどビジネスゲームのモデルを現実に近付けるのが難しそう