【北方謙三】書くことは生きること。生きることは書くこと
NewsPicks編集部
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今では水滸伝シリーズによって歴史小説の北方謙三が定着しましたよね。全てのシリーズ読破してます。
でも、私が学生の頃はハードボイルドな北方謙三でした。ホットドッグプレスにハードボイルドな人生相談をやっていましたよね。よく考えたらあれはもう20年以上前だからまだ北方先生は40代のはず。ずいぶんハードボイルドな40代だ。北方謙三さんの作品は全部好きですが、一番夢中になったのはやはり水滸伝です。北方さんにインタビューしたのは8年ほど前でした。全館禁煙のはずのビルの中で、北方さんだけが特別扱いで葉巻を美味しそうにくゆらせていました。水滸伝の話で印象的だったのは、熱烈ファンとの対話の集い。ファンの一人が登場人物の名前を挙げて、その人物のことを書いてほしいと要望したそうです。「彼はもう死にましたよ」と答えると「いや、死んだ場面は書かれていない」と返され、調べてみると本当に書いていなかったので困ったと笑っていました。水滸伝の続編の楊令伝が終わりそうな時で「寂しい」と言うと「まだ、内緒だけど次に岳飛伝を書くから待っててよ」とウインクしてくれました。あんなカッコいい60歳になりたいと思いましたが、慣れないまま私も来年60歳になります。