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注目のコメント
シェア自転車は日本でも大きな話題ですが、案外と実際に乗り比べたりしていない「空中戦」の議論が多かったりします。日本、中国、台湾、シンガポールでの実態を比較したリポート。私も第2回でシンガポール部分を執筆しています。
外国のやり方は日本にあわない、と考えるのではなく、外国のやり方から日本に上手く使えるところを、そのまま、あるいは、ちょっと工夫してローカライズして導入する。シェアリングエコノミーは、日本ではそのまま使えないことが多いので、そういった発想が必要ではないでしょうか。
中国が日本より進んでいる、遅れている、という視点よりも、中国でなぜそういうサービスが一挙に発達したかという事情の違いもあります。進んでいる、遅れているという議論から踏み込んで、実態を体感してよく知り、うまく取り入れるという姿勢が必要だと思います。
なお、シェアリングエコノミーという言い方は、なんかと便利なので使ってしまいますが、中身をみると、シェア自転車タンタルサイクルの進化版、配車サービスもオンデマンドといった方が良いものもあります。北京で毎日シェア自転車を使っていますが、中国と同じビジネスモデルを日本に持ってきても成り立たないと感じます。
メディアなどでは違法駐車や放置問題などが理由に挙げられていますが、根本的な違いは労働力不足の問題です。
北京に来るとわかりますが、毎日大量の壊れた自転車の回収が人の手によって行われています。また、散乱している自転車をきちんと並べるのも人間です。相当数のワーカーが投入されているのです。つまり、シェア自転車事業の前提としてあるのが「比較的安い労働力を大量に使える」という点です。
これは日本では成立しませんので、爆発的普及のためには異なるビジネスモデルを考えだす必要が出てくると思います。
その意味では、セブンイレブンなど大手小売りとの相性はいいと思います。自転車事業そのものが赤字でも、店舗に誘導するツールになります。また、整理などは店舗の従業員ができますし、壊れた自転車の回収も毎日店舗に配送しているトラックでできるようになるかもしれません。
いずれにせよシェア自転車は緒に就いたばかり。日本でどのような形で発展していくのかとても楽しみです。シェアサイクル特集「2018年シェアサイクル元年」、本日より3日連続で執筆します。1回目は、日本市場。先日のセブンイレブンの参入のニュースは衝撃的でした。ドコモも積極的に展開してきいますし、シェサイクル後進国だった日本にも、ようやく新しい動きが出てきています。やはり、震源地は中国で、その中国から2大強豪であるモバイクとofoが、日本市場を虎視眈眈と狙っています。モバイクが進出した札幌をレポートしています。ぜひご一読を。
2回目は、シェアサイクルが激戦を繰り広げる台北とシンガポールからのレポート。ドックありとドックなしの戦いになっている台北では、有利に思われたドックなしがかえって苦戦しているという予想外の展開が起きています。
3回目は、日本でもっともシェアサイクルを細かくウオッチしている研究者、慶応大学の駒形哲哉教授に、中国のシェアサイクルの現状と将来を語ってもらいます。いま中国のシェアサイクルは問題がいろいろ出てきて、いささか心配されていますが、駒形教授は「すでに2億人のユーザーがいる現実は重い」と指摘しています。私も同意見で現在は調整期に入っていると見るべきだと考えます。