【歴史講座】明治・大正期、財閥が市場の立役者になった理由
2017/12/4
独自の視点と卓越した才能を持ち、さまざまな分野の最前線で活躍するトップランナーたちが、時代を切り取るテーマについて見解を述べる連載「イノベーターズ・トーク」。
第116回(全5回)は、名古屋市立大学大学院で、経済史を専攻する横山和輝氏が登場。
前回、好評を博した「お金と市場の日本史」の第2弾として、「財閥編」をお届けする。
江戸時代、現金による店頭での定価販売を編み出し、日本一の商人となったビジネスの天才、三井高利を元祖とする「三井家」。
その一族の経営史を中心に、明治から戦前の近代日本経済に多大な足跡を残した「財閥」と呼ばれる企業グループの知られざる経営手法を、横山氏が解き明かす。
三井の元祖・高利の長男、三井八郎右衛門高平が遺し、代々引き継がれてきた家訓(ビジネス指南書)からは、企業が永いときを超えて存続するための知恵が多く読み解けるという。
そして、明治期、その独特なM&A戦略によって、勝ち組となっていった財閥は、近代日本のマーケットにどのような影響を与えたのか。
「財閥は、古いものをうまく利用し、長い時間をかけて、日本経済の大きな形態変化を牽引していった」と、横山氏は語る。
財閥、同族企業というと、ネガティブなイメージもつきまとう。
だが、歴史資料を掘り起こすと、イノベーションが求められる現在の経営にも示唆を与える、財閥の意外な側面が浮かび上がる──。
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この連載について
独自の視点と卓越した才能を持ち、さまざまな分野の最前線で活躍するトップランナーたち。これらのイノベーターたちは今、何に注目し、何に挑んでいるのか。毎週2人のイノベーターたちに、さまざまなテーマで大いに語ってもらう対談企画。
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