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被害としては明々白々で、シンドラー社は何を争っていたのでしょう?
「過失なし」とか「不可抗力」などという言い訳が通用するはずもなし…。
法廷闘争中は精神的なストレスが続きます。
もっと早く解決できなかったのかと、残念な気持ちです。
シンドラー社のエレベーター事故。多くの人の記憶に残る悲しい事故ではないでしょうか。既に日本から撤退しているシンドラー社ですが、日本にあるシンドラー社のエレベーターについてはオーチスエレベータ社が引継いでいるとのこと。
事故後の市川家の大きな大きな苦労が感じられる会見でした。大輔さんのお父さまは病気でお亡くなりになり、お母さまがお一人で裁判を続けてこられたそうです。
16歳の大切な息子さんを毎日使っていたエレベータで亡くして11年。当初業界ではしがらみがあるから言えないなどと、どこからも謝罪なかったそう。
その後46万人の署名を集められ、警察の起訴によって初めて防げた事故だったと分かったのだそうです。
3年間で43件不具合発生するなど、十分なメンテナンスが行われていない状況は分かりながらも、裁判では証拠がないという結論に至る。悪いのは分かっているけれど、裁判が長期化するという状況が続いたとも。
お母さまは今回の和解を終点ではなく通過点としているとお話しされていました。息子さんの命を活かすため、引き続き活動を続けられるとのこと。
法的縛りがあるようなルール化は、裁判では引き出せず判決の限界を感じたともお話しされていました。
高層のマンションやオフィスなどではエレベーターは毎日使うものになります。毎日安全であって当たり前。素人が目で見ても分からない不具合を避けることは不可能です。安全を担保できるような仕組み、ルールづくりをして頂きたいです。
ご遺族の気持ちが晴れることはないと思いますが、二度とこういったエレベーターの事故が起きないよう、メーカー各社にはお願いしたいと思います。