[東京 20日 ロイター] - 財務省が20日発表した10月貿易統計速報は、貿易収支が2854億円の黒字だった。円安の影響などで輸入額が膨らんだが、5カ月連続で黒字を確保した。ロイターの予測中央値は3300億円の黒字だった。一方、中国向け輸出は半導体等製造装置などが好調で、金額としては過去最大を記録した。

10月の輸出は前年比14.0%増の6兆6931億円となった。増加品目は有機化合物(同30.9%増)、半導体等製造装置(同29.5%増)、自動車(同6.5%増)など。

地域別内訳は米国向けが同7.1%増。原動機、建設用・鉱山用機械などが増加に寄与した一方、自動車は減少した。

中国向けは同26.0%増の1兆3541億円だった。2016年12月の1兆3011億円を抜いて、過去最大となった。

輸入は前年比18.9%増の6兆4077億円と、2014年1月の25.1%増以来の伸び率。石油製品(同90.2%増)、原粗油(43.0%増)、石炭(同36.6%増)などが増加した。

為替レート(税関長公示レートの平均値)は112.40円と、前年同月と比べて9.8%の円安だった。

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(梅川崇 編集:田中志保)