日米中の動向からみる「次世代の起業家の条件」

2017/11/8
NewsPicksは、J-WAVE「STEP ONE」(毎週月~木 9:00~13:00)と連携した企画「PICK ONE」(毎週月~木 11:10~11:20)をスタートしました。
8日は、任 宜(にん・ぎ)さんが出演。
中国ご出身の任さんは、東京大学工学部を卒業後、大手コンサルティング会社を経て、現在はDeNA China CEOとして、中国のモバイルゲーム業界を中心にご活躍されています。今日は「スタートアップ時代が終わった後に何が来るのか?」(TechCrunch Japan)を題材にスタートアップの今後の可能性について、お話いただきました。
POINT 1:
スタートアップの黄金期は終わったのか?
シリコンバレーで漂いはじめた「スタートアップの黄金時代は去った」という空気。インターネットやスマートフォンの世界は巨大企業に占領されている今、スタートアップを立ち上げたとしても、GoogleやAmazonのような急成長は見込めないといわれているからだ。
「記事で描かれている空気の変化は、シリコンバレーだけでなく、日本や中国でも感じています。
インターネットが登場して、20年近くが経ちました。アマゾンやフェイスブック、グーグルが生まれた頃は、学生がガレージにこもって開発して、世界規模のコンテンツを生み出すことが可能でした。また、オンライン上で完結するサービスでも急成長でき、影響力を持つことができた。
しかし、彼らにユーザーとデータを独占され、入り口を塞がれているなかで、インパクトのあるサービスやコンテンツを、自力だけで生み出すのは難しくなりました。」(任さん)
POINT 2:
「協業できるスタートアップ」が伸びる時代に
「インターネットがあまりにも身近になった今、スタートアップが新しい価値を生み出そうとすれば、ネットとリアルを融合したユーザー体験を構築する必要があります。
リアルに何かを作るには時間も労力もかかりますから、スタートアップだけでリソースをまかなうのは難しい。大企業と組んだり資金調達したりしながらでないと、サービスを拡大されられなくなってきました」(任さん)
POINT 3:
これからの起業家に求められる“専門性”と“柔軟性”
「では、これから起業を考える方は、なにを意識するべきなのでしょうか?」(サッシャさん)
「ひとつは、周りに負けない、飛び抜けた専門性を身につけること。もうひとつは柔軟性のある実行力を持つことです。
昔のように、アイディアひとつで駆け抜けられる時代ではなくなってきました。大企業やほかのスタートアップなどと協業し、それぞれの強みを組み合わせながら、柔軟に打ち手を考えられる人が求められていると思います。
そしてぜひ、日本の若い方には、国内にとどまらず、世界を視野にいれたサービス・コンテンツを作ってほしいですね」(任さん)
今回のニュースをはじめとした任さんのコメントは、ぜひ以下からチェックしてみてください。
9日は、Factelier (ファクトリエ) 代表の山田 敏夫さんが出演予定です。こちらもお楽しみください。

【番組概要】放送局: J-WAVE 81.3FM
番組タイトル: PICK ONE
ナビゲーター: サッシャ、寺岡歩美(sugar me)
放送日時: 毎週月~木曜日11:00~11:20(ワイドプログラム『STEP ONE』内)
番組WEBサイトはこちらをご覧ください