【元SMAP・72時間テレビ】世界一バズった番組生み出したAbemaTVの“解放戦略”

[ 2017年11月6日 11:20 ]

21年ぶりに共演した元SMAPの(右から)森且行、香取慎吾、草なぎ剛、稲垣吾郎(C)AbemaTV
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 元SMAPの稲垣吾郎(43)草なぎ剛(43)香取慎吾(40)が独立後初共演したAbemaTV「72時間ホンネテレビ」が5日午後9時にフィナーレを迎えた。番組に合わせて3人は公式アカウントでSNSを開始。番組関連ワードのツイッタートレンド世界1位を目標に掲げるなど、SNSと連動した企画を進めて3日間話題を集めた。

◆画期的、メディアに生放送中のキャプチャー画像使用認めた◆

 新たなスタートを切った3人がSMAP時代に経験した27時間テレビを大幅に越える前代未聞の72時間番組に挑戦。歌舞伎俳優の市川海老蔵(39)、脚本家の三谷幸喜氏(56)、タレントの堺正章(71)、俳優・佐藤浩市(56)ら豪華ゲストが続々と登場し、番組を盛り上げた。

 4日には、1996年にSMAPを脱退してオートレーサーに転身した森且行(43)と21年ぶりに共演。対面前の4日午後1時10分頃に「森くん」がツイッターのトレンド世界1位になり、番組の目標を達成。3日間の視聴数は同局過去最高の7400万に到達。番組関連ワードの総ツイート数は508万件超え、香取のインスタグラムがフォロワー数100万を突破するなど多くの記録を打ち立てた。

 今番組ではAbemaTVがSNSと連動した様々な企画を展開。中でも画期的な仕掛けが「キャプチャー画像の使用を認めた」ことだった。

 地上波のテレビ番組を放送中、もしくは放送後にネットニュースで取り上げる場合、番組の場面写真を使用するのは基本的にNG。記事に添える出演者の写真は、放送中の画像ではなく、過去に撮影した資料写真を使用している。だが、AbemaTVは72時間テレビの放送前に「番組放送シーンをキャプチャー撮影し、メディアで掲載いただいて問題ございません」と告知。AbemaTVのクレジット表記をつければ“フリーでOK”とした。

◆視聴者には放送画面の「スクショ選手権」実施 参加型企画で拡散◆

 また、視聴者に対してはテレビ画面の撮影を認めた企画を実施。「72時間スクショ選手権」と題し、放送中の画面をスマートフォンでスクリーンショット(スクショ)撮影して「いいね」の数を競うイベントを行い、SNS上には番組写真が拡散された。

 「元SMAP3人が森且行と21年ぶり共演」を報じるネット記事には4人が再会を喜ぶ場面のキャプチャー画像が添付され、「フィナーレで涙」の記事には稲垣や香取が涙する場面写真が使用された。記事内容に即した写真がネット上でも評判だった。

 インターネットでは著作権や肖像権の問題が山積するが、ネットの長所・短所含めて特性を熟知するインターネットテレビ局ならではの戦略が成功した形となった。(デジタル編集部・笠原 佑介)

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