【TMS速報】「作ったものをどう売るか」ではもう勝てない

2017/11/4

元USJ森岡×WHILL杉江×トヨタ山本

東京ビッグサイトで開催中の東京モーターショー2017(11月5日まで開催)。NewsPicksがプロデュースする6日間連続のトークライブ「THE MEET UP」、11/3(金)のテーマは「MOTETR×都市」。
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祝日ともあって大盛況の会場の中登壇したのは、トヨタ自動車株式会社コネクティッドカンパニーを率いる山本昭雄氏、車いすを始めとしたパーソナルモビリティを開発するWHILL, Inc CEOの杉江理氏、そして、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのV字回復の立役者で、株式会社刀を設立したばかりの森岡毅氏の3名だ。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックを迎えるにあたり、都市大改革が始まっている。都市の変化とクルマの変化はこの先どう結びいていくのか。そして、その先にある人々の暮らしの核心へ。NewsPicks編集長の佐々木をモデレーターに、白熱の議論が繰り広げられた。

都心からクルマはなくなる

山本氏は「クルマの変化には大きく3つのキーワードがある。情報化、コネクテッド、電動化。特にコネクテッドが大きい。クルマがもらたすビッグデータは、すごくおもしろいものになる。都市の課題解決にもつながっていく」とリーディングカンパニーの立場から大局を語る。
一方、これからの都市について問われた杉江氏は「某国の立てている未来都市の構想では、街の中心地から半径2,3キロの範囲にクルマはない。クルマは、都市の周りを自動運転で走るものになる。そうなったとき、都心を走れるクルマとして、電動車いすが役に立てば」と自らのビジネスの展望も含めて私見を述べる。
「クルマも人も同じところを走るインドの道路は、ある意味都市の究極型」と杉江氏。

壊れない馬車→自己実現の象徴→???

そして、今後自動車業界や関係者が大切にするべきポイントとして、「作ったものをどう売るかという順番で考えていては、競合に勝てない時代。壊れない馬車から自己実現の象徴となったクルマが次はどんな価値を持つのか。適切なニーズをつかんで、価値の再定義をしていってもらいたい。マーケティングの力で確率を上げ、意思をもって挑めば、日本は必ず勝てる」と締めくくった森岡氏。
立ち見も出た大盛況の会場から、3人に大きな拍手がおくられた。
「コネクテッドカーがあつめるデータのことを思うとよだれが出る」と笑う森岡氏。
THE MEET UPは、いよいよ最終日を迎える。11/4(土)18時からは「東京モーターショーピッチコンテスト」が開催される。審査員に落合陽一氏、杉江理氏、佐々木紀彦、自動車メーカー各社の代表者、そして、デトロイト トーマツ ベンチャーサポートの斎藤祐馬氏を迎え、予選を勝ち抜いた5つの会社が白熱のプレゼン合戦を行う。
5社が決勝進出。クルマを「BEYOND」するピッチコンテスト開催