#超図解 最新トレンド直伝。今さら聞けない「インスタ映え」のつくり方

2017/10/29
「インスタ映えを売りにした最近の商品やイベントは、もうすでに“インスタ映え”しないことが多々あります」
そう話すのは、インスタグラム・旅・カメラを楽しみたい女性向けライフスタイルマガジン『GENIC(ジェニック)』編集長、藤井利佳氏。
「流行りはどんどん変わっていくし、人気インスタグラマーのアンテナは感度が高い。何年も前から自分たちが純粋に楽しんできたものを、表面的に“インスタ映え”で括られて押し付けられても恥ずかしいだけ、というのが彼女たちの本音です」
何を隠そう『GENIC』は、もともとはデジタル一眼レフカメラを扱う女性向けのカメラ専門誌『女子カメラ』が、インスタグラムで芽生え始めた「フォトジェニック」なシーンに注目して2年前にリニューアルした雑誌だ。
ちなみによく耳にする「genic(ジェニック)」とは「遺伝子の〜」を意味し、「フォトジェニック」を直訳すれば「写真に撮られるために生まれてきたようなもの」となる。
その出版を手掛けるミツバチワークスは、国内最大級の規模を誇る女性向けブログサービス「Decolog」(デコログ)の運営会社として、ブログ全盛期の7年前から、ブロガーなどのインフルエンサーをマネジメントしてきた業界の老舗でもある。
当時、今ほど社会的な注目を集めていなかったインスタグラマーの「旅行」というキーワードに注目し、「プロトラベラー®️」という新しい職業を2年前から展開。
今ではカメラメーカーや旅行代理店、化粧品メーカーなどスポンサーからの報酬で活動し、旅の写真を撮影するプロトラベラーを自社の「タレント」として抱え、彼女たちを数万~10万人近いフォロワーを持つ有力インスタグラマーに育て上げている。
そんなプロトラベラーや人気インスタグラマーを起用して雑誌を作り上げる藤井編集長は、
「2年くらい前までは、彩度が高めの写真が流行っていましたが、この1年くらいは彩度が低めの写真が人気」
と明かす。
写真:iStock/EllenSmile
「インスタ映えを推す企業のイベントでは、色彩が鮮やかに加工された写真が使われることが今でも多くあります。しかし最近では、海外インスタグラマーの影響もあり、落ち着いた印象を与える彩度低めが主流。人気インスタグラマーの間では、すでに『シック時代』に突入しているんです」
なるほど、「ガングロギャル」が流行っているかと思いきや、知らぬ間に時代は「美白」にシフトしているようなものか。
そこで最終回の本日は、最先端のインスタグラム・トレンドを俯瞰する藤井氏に、プロトラベラーが実践する「イマドキ写真」の撮影方法から加工、投稿のコツまでを徹底解説してもらう。