「あなたはどこで死にたいですか?」日本人の“死に場所”事情

2017/10/12
NewsPicksは、J-WAVE「STEP ONE」(毎週月~木 9:00~13:00)と連携した企画「PICK ONE」(毎週月~木 11:10~11:20)をスタートしました。

11日は、前・横須賀市長の吉田 雄人(よしだ・ゆうと)さんが出演。吉田さんは外資系コンサルティング会社、横須賀市議会議員を経て、2009年から8年間横須賀市長を務められました。
そんな吉田さんに、「日本人の『死ぬ場所』が変化、施設死が急増している理由」(Diamond Online)について、行政を担っていたご経験をもとにお話いただきました。
POINT 1:
日本人の死ぬ場所は、自宅から病院、そして施設へと変化している

1950年代には自宅死82%、病院死12%だったところから、病院死は増える一方だった。それが2006年をピークに下降し、2010年には80%を下回るまでに。その主要因は、自宅死への回帰ではない。高齢者施設での看取りが進んだためだ。
「そもそも、亡くなる方の絶対数が増えているんです。しかしながら、病院の数はそれほど増えていません。つまり『どこで亡くなればいいのか?』という問題を抱える方が増えているのです」(吉田さん)
POINT 2:
日本がこれから迎える、2025年問題、そして2040年問題
「団塊世代の方が75歳以上の後期高齢者になるのが、2025年です。日本の人口は2042年までは、亡くなる方が増え続けると言われており、その数はピークで年間166万人にものぼるだろうという予想も。
それに対し、2016年に生まれた子どもの数は100万人を割り込んでいます。高齢化と少子化で、日本の人口は急激に落ち込むでしょう」(吉田さん)
POINT 3:
「あなたはどこで死にたいですか?」
「吉田さんが市長を務められた横須賀市では、在宅の死亡率が全国の市区町村でナンバーワンだったそうですね」(サッシャさん)
「アンケートを取ると、7割の方が『できれば最期まで自宅で過ごしたい』と答えられます。でも、実際には8割の方が病院で迎えられている。このミスマッチを解消したいという思いがありました。そこで、横須賀市では、最期まで自宅で暮らせる街づくりに取り組みました」(吉田さん)
「自宅で看取ろうと思っても、部屋を改造したり、24時間看護が必要だったりと、お金もかかりそうですし、言葉でいうほど簡単ではなさそうです」(サッシャさん)
「まず手がけたのは、医師や薬剤師、ケアマネージャーや歯科医など、皆さんに集まっていただいてネットワークを作ること。社会的資源を網の目のようにつないで、介護するご家族や、医療現場の皆さまに負担がかかりすぎないよう、行政が支えなくては成り立ちません。
たとえ一人暮らしであっても、最期を自宅で迎えられるような体勢を作るーーそれを合言葉に取り組む必要があります」(吉田さん)
今回のニュースをはじめとした吉田さんのコメントは、ぜひ以下からチェックしてみてください。
10月16日は堀江 貴文さんが出演予定です。こちらもお楽しみください。

【番組概要】放送局: J-WAVE 81.3FM
番組タイトル: PICK ONE
ナビゲーター: サッシャ、寺岡歩美(sugar me)
放送日時: 毎週月~木曜日11:00~11:20(ワイドプログラム『STEP ONE』内)
番組WEBサイトはこちらをご覧ください