この連載について
半導体が「新時代」に突入しようとしている。日本では、東芝の半導体メモリの売却ばかりが取りざたされるが、世界では今、コンピューティングの世界を揺るがす半導体の地殻変動が起きている。AI、IoTを時代を迎える中で、半導体の世界はどこへいくのか。その最前線をリポートする。
この記事の著者 / 編集者
関連する企業
消費者向け総合家電・メディア企業。テレビ・デジタルカメラ・スマートフォン・ゲーム機(プレイステーション)などデジタル家電、映画・テレビ番組・音楽などコンテンツ、世界トップシェアのイメージセンサーなどを手掛ける。事業ポートフォリオ再編を進め、2020年8月には上場子会社で生命保険などを手掛けるソニーフィナンシャルHDを完全子会社化。
時価総額
16.5 兆円
業績
シェア
新規登録またはログインすると
チャートを見ることができます
新規登録する
ログインはこちら
この連載の記事一覧
【実録】AIの「カンブリア爆発」を制するのは、誰か
129Picks
【未来予測】半導体でも「アマゾン」が制する、これだけの必然
314Picks
【直言】スパコンの鬼才「今ならグーグル、エヌビディアにも勝てる」
291Picks
【40代CFO】いかにして「万年赤字」の大企業は復活したのか
360Picks
【証言】「金を生み出す半導体」の魔法は、こうして作られた
353Picks
【解説】時価12兆円突破。エヌビディアの「革命的経営」3つの秘密
554Picks
【幹部直撃】グーグル翻訳が「無敵」になった真の理由
874Picks
【激白1万字】久夛良木健。プレステからAIへ「未来はチップに宿る」
1042Picks
【完全解説】教養としての、日本の半導体「栄枯盛衰」の歴史
1013Picks
孫正義の預言。テクノロジーの「覇者」は、半導体に辿り着く
1572Picks
ですが、その成長を支えてきたスマホ市場が少しずつ鈍化していくなかで、次の成長を見据えています。
願わくば、自動運転のセンサー部分を担うだけにとどまらず、その驚異的なセンシング技術をもって、自動運転車自体を定義づけてくれたら面白いな、と夢想したりします。
と言いたくなるほど類似性があると思います。
両社ともにイノベーターのジレンマのMBA教材的ケースですが、インテルのアンドリューグローブ、ソニーの鈴木副社長本人の資質や、彼らが当時率いていた組織の構造やそのDNA。
それに何の共通要因がありジレンマ脱出に成し得たのか?
是非NPには追究してもらいたいテーマです。
EV革命勃発期における日本の自動車産業
第四次産業革命期における製造業、
フィンテック革命における大手金融機関
ジレンマに羅感している日本経済にいま最も必要な処方箋では。
一般にCCDはノイズ特性は良いものの、読み出しに時間がかかる上、電力を喰うことから、高速連写や動画撮影には不向きとされてきました。それに対しておそらく最初にCMOSに経営資源を投下したのはキヤノンでした。デジタル一眼のフラッグシップで最初にCMOSを投入したのはキヤノンだったと思います。これで画質、連写、バッテリーの点で他者を引き離したことが、今日のキヤノンのデジタル一眼でのポジションの基礎になったと思います。
ソニーはこれに言わば追随したと私は思います。ただ、ソニーがキヤノンと違うのはキヤノンが内製指向なのに対して、ソニーはコンパクトデジタルカメラでは一定のシェアをとったもののデジタル一眼カメラのシェアは低く、撮像素子でキヤノンに勝つには外販に力を入れざるを得なかったことがあると思います。
自動車や監視カメラなどはこれからの領域。特に自動車は家電とは異なる耐久性が要求されそうです。また素子の素性だけではなく、ネットワーク化が重要ですので、誰とどう組むのか注目です。
Tier1の中でもボッシュ、デンソー、コンチネンタル、ZF、マグナ、デルファイなど大手はカメラによるADASシステムを開発しており自動車OEM(完成車メーカー)への影響も大きい。
自動車分野で求められる性能とスマホで求められる性能の違いやデジカメとの違い、オムニビジョンや三星とどう差別化していくのか?分野別のシェアの違いなどもう少し踏み込んだ記事に期待したい。
スマートフォンは背面、前面にカメラを搭載している。背面のメインはソニーでも、前面はSamsungといった具合に、片側にSamsungのイメージセンサーを採用するスマートフォンも既にあります。ソニーのシェアは圧倒的ですが、安定感を無くて、綱渡り的な感じもする。
イメージセンサーで他が追随出来ない技術がある割に、XPERIAのカメラは、AppleやSamsung、HTCよりも低い評価である事が多い。これはどうにかならないのかな。
DRAMほど汎用的ではないというのが自分の視点。ただ、Wintelのようになるためには、それを使用する側との相性が重要。AMDやTransmetaなどもあったし、個別の技術ではこれらの企業が上回っていた点もあった。ただCPUでは規模を背景とした設備投資・研究開発費はIntelのほうが巨額を投じられた(規模が大きいので、1CPUあたりで薄められた)。
今、ソニーは強いが、一方でソニーだけが製造しているわけではない。昔に比べてファンドリーの規模・活用も大きくなっている。また半導体は中国が国策的に国産化のための設備投資支援も進めている。そこで研究開発・規模競争、また顧客とのパートナーシップをうまく進められるか。あとはWintelのときは顧客サイドのシェアでMS Windowsが圧倒的だったが、スマホはもっと分散しているのは少し違う。
ベータビデオ、トリニトロン、MDカセット、ウオークマン、
オリンパスとの協業の医療事業はうまくいっているのだろうか?
とにかく優位なんてものはずっと続くものではない。そういう覚悟がソニーには必要だ。といっても、図体が大きいだけに小回りは効かないかもしれない。
自動運転技術の領域に、どのようにソニーの半導体が活かされるかが楽しみです。