ビットコインはなぜ分裂したのか。その理由を明かそう
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今回の分裂騒動を「ジハンの戦争」と呼び、彼に責任を押し付けようとする論説があるけど、ジハンは純粋なビジネスとしてマイニングに取り組み、ここまでのハッシュパワーを握った訳で、コア派とは別の意味でビットコインに貢献した人物であることは間違いない。ピークから下落したとはいえ、今程度の相場であれば、マイニング事業は大幅な黒字のはずで、antpoolもviaBTCもビットコインを採掘するのはビジネスとして当然のことだろう。彼は仮想通貨同士が代替的だと言っているけれど、競争的マイニングを使う技術と使わない技術の間にも代替性があり得る。ジハンが獲得した莫大なASICの資産とノウハウを無駄にしないためにも、コア派との建設的な対話が必要なことは、当然彼にも分かっているだろう。
本稿はビットコイン分裂問題の解説が無いと分かり辛いと思いますので以下ご参照ください。
互換性のない新たな通貨(ビットコインキャッシュ)に完全に分裂した現在の方法がハードフォークと言われ、それを主導したのがこのジハン氏を筆頭格とする中国マイナーグループだと言われています。
一方でソフトフォークと言われる、互換性のある新通貨へのバージョンアップを主張していたのが、コア開発者グループと言われています。
ソフトフォークとは、他の通貨でも使われているSegwitという技術をビットコインの中に実装するという方法であり、それによりコインに実装できるデータ量が増え、そもそも分裂問題の原因である処理の渋滞の回避がしやすくなります。
しかし、Segwitを実装すると本稿の主人公ジハンウー氏のビットマイン社が所有するASICBoostという特許を持ったマイニングマシンがその技術に対応していないため使えなくなります。
このマイニングマシンは同社が使うだけでなく外販もしており、マイニングマシン市場の7割を抑えていると言われています。
ゆえにジハン氏が主導しマイナー達がハードフォークを主張した、と言われています。
この背景を知ったうえで本稿を読めば、ジハン氏のコア開発者についての発言も理解しやすいでしょう。香港にあるグランドハイヤットホテルの屋上。そこに現れた、ビットコイン業界では知らないものはいない「カリスマ経営者」であるジハン・ウー氏のインタビューは、90分も続きました。その最終話です。
ビットコインには、一般の人にとって分かるようで、分からないことが多数あります。その一つが、一体この仮想通貨の未来について、誰が「意思決定」をしているかということです。その事情を、ビットコインコミュニティの中からみた景色とともに、語ってもらいました。
そして彼は、中国政府による仮想通貨への規制についても、いろいろと熟慮を重ねているようでした。果たして、彼らがグーグルやNVIDIAのように人工知能向けの「半導体メーカー」として輝く日がくるのか、1年後、2年後が楽しみです。