NASAとロシア、月宇宙ステーションの共同開発で合意
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これは朗報。言葉が悪いかもだけど、腐ってもロシア。やはり60年積み上げたロシアの経験と技術はすごいです。米露関係は冷え込んでるけど、宇宙では人類のために手を携え合う。いいことです。
月周回ステーションについては、僕は期待半分、不安半分です。1972年のアポロ17号以来、やーっと人類が低軌道以遠に行く。有人宇宙開発が45年の停滞らやっと眼を覚ます。良いことです。SpaceXの月周回観光フライトが先かもだけど。
一方、月ステーションは火星を目指す中間目標だとNASAは言ってますが、僕は回り道のように思える。何やらかんやらで遅れるうちに、いつしか中間目標が自己目的化し、火星という目標が忘れ去れないかというのが最大の不安。
有人宇宙船が低軌道で停滞してた45年間に、無人探査は目覚ましい成果をあげた。イオの火山、トリトンの間欠泉、エウロパとエンセラドスの海。火星の過去の海と現在の氷の存在の動かぬ証拠を見つけ、小惑星からサンプルを持ち帰り、宇宙の年齢を特定し、系外惑星を3000見つけ、挙句の果てはボイジャーが太陽系の外まで行っちゃった。有人は無人の何倍も予算があったんだから、もっともっとできたはず。
もし僕がNASA長官だったら次の二つをします。1)国際宇宙ステーションからの一刻も早い撤退と民間への払い下げ。撤退が1年伸びれば火星到達が1年伸びる。2)大型打ち上げロケットSLSの開発を民間に委託。SLSはNASA予算の1割しかないとはいえ年間2000億円。残念ながらNASAのロケット開発の拠点であるマーシャル宇宙センターは、スペースシャトルを30年もやってぬるま湯体質がこびりついてしまった。民間ならその半額でやれるのではなかろうか。で、浮いた予算で火星へいくための研究開発をする。火星行き宇宙船はもちろん、人体への放射線の影響の抑制、惑星防護、火星での水・酸素・燃料の現地生産、果ては人工冬眠まで、できることはいろいろある。
でももし有人宇宙探査が思うように進まなくても、ぜひ無人探査に注目してください。NASAはこれからガチで地球外生命探査をやります。すでにどこをどう探せばいいか目星はついています。地球外生命の発見は、ダーウィンの進化論やワトソン・クリックのDNA構造の発見に並ぶ人類史上最大の発見になるでしょう。それが、今後10-20年の間に起こりえるのです。