【シリーズ エネルギーを考える】CO2削減目標維持して原発ゼロには矛盾
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今日発売のサンケイビジネスアイにインタビューを掲載していただきました。紙面では1面使ってますね。ここまで大きく扱って頂いたのは初めてなので、大変ありがたいです。
本当はあまり原発の話を前に出すつもりはなかったのですが、ストレートにこの問題を言っている記事が最近少ないなと思ったので、まあいいかと思っています。原発を推進すべきというより、むしろ重要な問題について国民的な議論がなされないまま、現行政権において推進されていることに危惧を感じています。基本政策委員会やエネルギー情勢懇談会はあるんですけどね。
日米原子力協定については、インタビュー収録後に米国側から自動延長の意向であるとの報道がありました。これで米国側から打ち切られるという懸念は杞憂だったことになりますが、一方で、このままでは長期的な増設・リプレースを事実上約束したことになるので、その前提下で「いずれは原発ゼロ」を議論することの虚しさを感じています。
さらに、北朝鮮を含む東アジアの安全保障情勢が慌しい昨今ですが、その中において潜在的な核保有国であらんとした先人の努力について今我々が21世紀の日本の安全保障をどうするべきかという問題でもあります。日本が保有するプルトニウム239(葯48トン)の殆どは濃度が50-60%程度で、ギリギリ核兵器が作れるかどうかのグレードで、これを濃縮するのは困難なことから核兵器転用は難しいとは思いますが、先日ポーランドへの輸出が取り沙汰された「高温ガス炉」(ポスト"もんじゅ")は黒鉛炉の構造を持つので、話が変わってくるかなと思います。いずれにせよ、協定がもたらす権利は大きいです。
エネルギー問題は、発電の問題は一部であり、本来は化石燃料使用による問題をどう低減するかという問題です。少しても皆さんが考えるきっかけになればと思います。ご笑覧ください。
Chikaoka Asahi様
ご指摘ありがとうございます。たしかに技術的にはポストもんじゅという表現は正しくありませんが、あるとないとでは大きく違うという意味では政治的には事実上その位置付けにあると思いました。高温ガス炉はプルトニウム消費炉ですがらね。今後表現の仕方に気をつけます。