スイスABB、GEから2900億円で部門買収
日本経済新聞
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同業種内の競合でも、買収・売却を厭わないという事例。GEはAlstomの買収含めて、発電・送電・配電全てを手掛ける一方、ABBは発電はやっていない(元は買収してやっていたが2000年の経営危機の際に火力をGEに、原発を当時のWHに売却)。
今回は、ABBがGEから配電・制御機器事業を買収。ここらへんは血管でいうところの毛細血管、電圧が低くローカルの電気事業者や工務店への食い込みが重要で、発送電よりローカル色が強い。下記が買収に伴うプレゼン資料で、GEの6割が北米。ABBは2016年の売上をみると、米州は1/4程度でそこを引き上げる形になる。Electrificationセグメントはは93億ドルで、買収後には約130億ドルとなる。ざっくり、各地域が1/3ずつくらいになると思う。
利益率は、ABBがEBITA16.4%に対して、GEの当該セグメントはEBITA6%と劣後。コストシナジーは3年目で1.2億ドル(10%のマージン引き上げ要因)、5年目で2億ドルという計画。ただ5年間で4億ドルほど統合コストもかかる計画。
この領域での売上としては仏Schneiderに次ぐ世界第二位だったが、3位のEatonと差を広げる。
http://bit.ly/2wQWGeQ
なお、GEは昨年12月から売却の方針を発表していて、数日前にABBとなりそうという報道が出ている。
http://bit.ly/2wR7p9l
ちなみに、発電をやっていないという点で、GE・Siemens・MHPSの戦いの中で、MHPSが組むべきはABBというのが昔からの自分の考え(これは発送電を見た話で、配電を気にした話ではないが)。